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猫が何気なく耳を掻いている光景はよく見られますが、実は重大な病気があって痒がっているのかも知れません。もしくは何らかのストレスがあって、耳を掻いている場合もあります。
猫を耳の病気から守れる少しの知識によって、かわいい猫を病気から守ってあげましょう。
今回は耳をぼりぼり掻いている猫の耳には、何かの病気がひそんでいるのか又はストレスから掻いているのかを簡単にご紹介いたします。

■ 猫の耳は?

猫の耳は犬の2倍、人の8倍ほどの聴覚があります。
耳の先にはふさふさの毛が生えていて、この毛によって風向きをキャッチしたり音波を聞き取る役目をしています。

また、高性能な猫の耳は180°の回転が可能で音のある方向や距離をつかみます。
耳は猫にとって鼻よりも目よりも一番の情報元なので、耳を悪くするととても猫は不自由になることが分かります。

■ 猫が耳をぼりぼりと掻く時は?

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猫が耳をぼりぼりと掻く時何らかの病気があるかもしれません。
では、代表的な猫の耳の病気3つご紹介いたします。

☑︎1.耳ダニ

耳ダニは正式名は耳ヒゼンダニと言いますが、通称耳ダニとか、耳疥癬と言います。
大変感染力が強く、耳疥癬などは外出した時に風に乗って飛んで来たり、多頭飼いによっても感染します。

症状は、猫が耳をふったり、首を傾けたり、しきりに耳を掻いたりします。耳の中は黒ずんだ何かが付いていて、これが耳ヒゼンダニです。実際にはハッキリと分かりずらいですが顕微鏡などで見ると動いているのが良く分かります。
猫を抱っこした時など耳の中を覗いてみてください。

◎詳しくはこちら>>「耳ダニ感染症

☑︎2. 外耳炎

猫の外耳は、最もじめじめしやすい場所で菌が繁殖しやすい場所でもあります。
何らかの原因で外耳に細菌が入り炎症を起こしてしまった為に、痒みが出て猫が爪で耳をぼりぼりと掻いてしまった結果、外耳道が傷ついて炎症を起こし、細菌、マラセチア、真菌などを発症してしまう。

また、アレルギー性の皮膚病がある為に外耳炎を発症することも少なくありません。

【外耳炎の主な原因】
①ダニの感染
②カビ、細菌
③アレルギー
④自己免疫疾患
⑤内分泌障害
⑥腫瘍

◎詳しくはこちら>>「外耳炎

☑︎3. 耳血腫

猫が耳が痒い為にぼりぼりと掻いてしまう、又は耳をこすったりした為に発症してしまう病気が耳血腫と言います。ぼりぼりと掻いた刺激によって耳の軟骨と皮膚が離れてしまい、そこに血液が溜まる厄介な耳の病気の一つです。
耳は腫れあがり、痒みがあり、赤みが見える場合があります。このような時は直ぐに動物病院へ連れて行ってあげましょう。

◎詳しくはこちら>>「耳血腫

■ 猫の耳のチエック項目

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猫の耳を色々とチェックして見ましょう。

① 耳が匂うか
② 耳道に細かい毛が沢山生えているか
③ 耳が赤いか
④ 耳を痒がっているか
⑤ 頭を振るのか

⑥ 耳を触ると嫌がるか?

食物アレルギーが原因で痒みがある場合は動物性たんぱく質や植物性たんぱく質などによっても起こりますので、食生活の改善をすると治ることもあります。

簡単に出来る猫の耳のチエック項目ですので、普段から猫が耳を痒がっていなくても定期的にチエックすることで重大な病気から守って上げることが出来ます。

色々な猫の耳の病気がありますが、今回上げた病気の他に何らかのストレスが原因で猫は耳を掻いたりもしますので、生活上の面でも改善出来ることがあれば猫の事を考えて大切に見守って上げると健康で長生き出来るでしょう。