犬は、様々なボディランゲージで愛情表現をしています。お腹を見せることは、犬の祖先の時の行動からの名残であるほど、コミュニケーションのひとつとなっています。ひとつひとつの行動の意味を知ると、愛犬との信頼関係を結ぶことがとてもスムーズになるものです。今回は愛犬がお腹を見せる行動の理由をご紹介します。
愛情表現としてお腹を見せること
犬の愛情表現の方法は、様々ありますが、お腹を見せることは相手への服従や信頼の思いを伝えるという強い愛情表現です。お腹は、犬にとって最大の弱点の場所であり、ここを見せて自分の気持ちを表現することは野生時代の名残だともいわれています。
お留守番から帰ると、愛犬がお腹を見せて大興奮で迎えてくれるという方もいるのではないでしょうか。お腹を見せることで、絶対的に信頼できる人への大きな喜びを体いっぱいに伝えているのです。
お腹を見せるという行動など、犬は様々な行動を通してコミュニケーションを取っています。愛犬の気持ちをしる上でも、お腹を見せる行動を受け止めて、声をかけてあげることはとても大切なことなのです。
お腹を見せる行動の意味
犬にとって愛情表現や服従表現というのはとても大切なものです。犬の祖先はリーダーのもと、集団行動をしていました。群れの中で下位の者が上位の者に従い、お腹を見せることで上の者に敵意がないという思いを伝えているのです。お腹の皮膚はとても弱く、傷つきやすい場所になります。あえて、この場所を見せることで相手への思いを伝えているのです。
犬がお腹を見せる行動は、子犬が母犬に行う行動でもあります。愛情表現として、もっとかまってほしい、甘えたい、信頼しているそんな思いを伝えていることもありますので、優しくなでてあげながら声をかけるとよいでしょう。
お腹を見せることで、どんどん甘えがエスカレートしてしまったり、お腹を見せると自分の欲求が通ると勘違いしてしまっている場合もなかにはあります。体の緊張具合や尻尾なども見て、しっかり愛犬の気持ちを判断することが大切でしょう。
お腹を見せて寝ている時はリラックス
犬と一緒にゆっくり過ごすリラックスタイム、愛犬がお腹を見せてゆっくり寝てくれている時はとても幸せなものです。一緒に横になっている時、お腹を見せてごろんとしていたり、お尻や背中をぐっと押し付けてくることも、安心や信頼の思いを伝えています。
犬は野生の時もお尻をお互いにくっつけて、お互いを守るという行動をとっていたのです。お腹を見せてきながら体を密着してきた時は、優しくなでてあげるとよいでしょう。
お腹を見せて横で寝ていたと思うと、前足をかけてくるような行動に出ることもあります。前足をかける行動も、子犬が母犬に甘えたり、犬同士で遊びたい時などに見られる本能的な行動の名残だと言われています。ゆっくり声をかけてあげ、愛犬の思いにこたえてあげるとよいでしょう。
子犬が遊び疲れて、お腹を出して寝ていることもあります。発達段階の子犬にとっては、遊びと睡眠のバランスがとても大切になります。お腹を出して、すやすや眠っている時は、安心している証拠です。ゆっくりと寝かせてあげるようにしましょう。
まとめ
普段から犬は様々なボディランゲージで気持ちを伝えてくれています。リラックスしている時、飼い主さんのもとに来た時の行動など、犬自身はしっかりとメッセージを伝えてくれているのです。
そのひとつとして、お腹を見せる行動は大きな愛情表現になります。お腹を見せてくれた時は、優しく声をかけてあげながらなでるなど、こちらも大好きな思いを伝えてあげると、お互いの安心感につながるのではないでしょうか。