二匹目の猫ちゃんを迎えるということ
猫ちゃんを飼い始めると、一人で留守番させるのは可哀想と思ったり、数匹の猫が集まって互いをグルーミングしたり、一緒に丸まって寝てる姿などを見ると、多頭飼いに憧れたりしますよね。実際、筆者も猫を二匹飼っていて、二匹でじゃれ合っているのをみると、とても癒されるものでした。
では、いざ二匹目を飼おう…!となった時、先住猫と上手くやっていけるだろうか、喧嘩したりストレスで病気になったりしないだろうかなど、色々と心配になることがありますね。また、野良猫を保護した場合など、予期せぬ形で二匹目を迎えるということもあるかと思います。
二匹目を迎える場合、どういう事に注意したらいいの?
まずは下記の項目をチェックしてみましょう。
□1.二匹目の猫は6か月未満の子猫である
□2.二匹目の猫は保護した野良猫である
□3.先住猫と二匹目は同性である
□4.先住猫は避妊・去勢をしていない
□5.先住猫は高齢である、または持病がある
□6.先住猫の性格は非常に怖がりである
1番、5番にチェックがある場合
1にチェックが入っている場合、子猫は好奇心の塊です。新しい環境、知らない先住猫に対してもあまり物怖じせずに向かっていくタイプかと思います。
ですが反面、先住猫にとっては子猫であろうと自分のテリトリーに、突然やってきた侵入者であることに変わりはありません。相手が子猫であれば、威嚇はしても、攻撃をすることはあまり無いかと思いますが、加減を知らない子猫のことです。先住猫が激高するまでちょっかいを続ける可能性もありますし、先住猫に多大なストレスが溜まっていくこともあります。5番にチェックが入っている場合はさらに注意が必要です。
3番、4番にチェックがある場合
4番にチェックが入っている場合、個体差はありますが、猫の性成熟は6か月前後です。雄と雌であれば子供が出来てしまう可能性もありますし、雄猫同士であれば激しい喧嘩になったり、先住猫が部屋の中でマーキングをしてしまう可能性もあります。
6番にチェックがある場合
6番にチェックが入っている場合、知らない猫が自分のテリトリーにいるというだけで、怖がって押入れに籠城してしまったり、トイレ以外の場所におしっこしてしまったり、ストレスで食欲が落ちてしまったり吐いたりすることもあるようです。
2番にチェックがある場合
2番にチェックが入っている場合、ペットショップから迎えた場合でも同じですが、二匹目の猫ちゃんに病気やノミなどの寄生虫がいないかどうかを早めに動物病院でチェックしましょう。
猫同士が仲良く暮らすための対策とアドバイス
先住猫ちゃんと二匹目の猫ちゃんが仲良くなれるか…こればかりは二匹の性格や相性によるものなので、必ずしも解決策があるわけではありません。ですが、飼い主さんとして注意すべきことがあります。
まずは、いきなり二匹を対面させないこと。そして、先住猫ちゃんは少なからずシャーシャーと威嚇することがあると思っておいてください。二匹目の猫ちゃんをケージに入れるなどしてすぐに直接は合わせず、段々と慣らして行くといいでしょう。
猫ちゃんのトイレも一匹に一個、プラス1個が理想的だと言われています。少なくとも先住猫ちゃんのトイレを二匹目の猫ちゃんがずかずかと使うことのないように配慮をしてあげてください。
ストレスで体調を崩したりした場合、先住猫ちゃんの避難場所を確保してあげるようにするといいでしょう。例えば、子猫ちゃんが届かない高い場所にくつろげるスペースを作ったり、先住猫ちゃんのお気に入りの場所とは別の部屋を二匹目の猫ちゃんの居住空間にすることは効果的でしょう。
最後に一言
先住猫ちゃんが高齢・持病がある場合、二匹目を飼う前にかかりつけの獣医さんと相談しましょう。また、これまでワクチンやノミ予防をしていなかった猫ちゃんがいるのなら、その子から病気や寄生虫がうつる事もありえます。二匹目の猫ちゃんと一緒に予防をするといいでしょう。
酪農学園大学獣医学科卒業。卒業後、日本獣医中医薬学院にて獣中医学の資格を取得。
現在はアニマルクリニックまりもにて診察、経営のノウハウを勉強中。
今年度中に動物鍼灸を中心とした診療所を開業予定しています。
ペットスペース&アニマルクリニックまりも :http://petspace-marimo.com/