おやつは食べるけどフードは食べない。ある意味わがまま?とも思えるような食欲不振になるペットたちに悩まされることがあります。わがままだからと様子を見てもよいのか?身体のどこかトラブルがおこっているのでしょうか?食欲不振の原因と対策についてお話しします。
まず他の症状がないかを確認しましょう
「元気はあるけど食欲がありません。どこか悪いのでしょうか?」
このようなお悩みは割と多いのです。確かに、食べていないのに元気に走り回るし、遊んでいると不思議に思います。
このようなときには本当に食欲がないのか?ほかに症状がないかを確認してみると良いでしょう。
・お腹がキュルキュル鳴っていないか
・嘔吐や下痢などの症状がないか
・歯肉炎や歯石の付着がないか
・口の中に腫瘍がないか
などをまず確認してみましょう。
残念ながら内臓の状態は外から見てもわかりませんので、血液検査や尿検査、便検査を含めた健康診断を受けて健康状態を見ることをお勧めします。
症状がなく検査に問題がない場合
先にあげたような症状がない場合は、お気に入りのおやつをあげてみましょう。喜んで食べるならば、いわゆるわがままです。フードの味に飽きてしまったのか、ほかにおいしいものがあることを知り、くれるのを待っているのかもしれません。
おやつは喜んで食べるのであれば、病気が原因の食欲不振ではない可能性が高いです。色々なおやつをあげたり、フードを手変え品替えあげてしまうとイタチごっこになってしまいます。
フードにお湯をかけたり、鶏がらスープをかけたりして食欲をそそる工夫をしましょう。40度くらいの温度が一番食欲をそそるといわれています。
トッピングをする方もいらっしゃいますが、上に乗せるだけにせずに、トッピングを細かく少なくしてフードに混ぜましょう。乗せるだけの大きなトッピングはそれだけを食べてフードを残すことがほとんどです。
症状があり検査に問題がある場合
食欲にむらがあったり特定のものだけ食べている場合、最終的に全く食べなくなり嘔吐や下痢などの症状が起こることがあります。下痢止めや吐き気止めなどの投与で症状が良くなればいつも通りに食べてくれるはずです。
柔らかいものばかりを好んで食べるようになった場合は、口の中のトラブルの可能性が高いです。口臭がきつい、よだれが多い、歯石がたくさんついている場合は硬いものを食べると歯がぐらぐらしたり、歯肉炎で潰瘍化しているところにフードが当たってしまい痛みが起こることが原因で食べたくないかもしれません。
まず、麻酔下で口の中のチェックを兼ねて歯石を除去するほうが良いでしょう。
口の中をよく観察すると奥の方に腫瘍がある場合もあります。口の中にトラブルがある場合は痛がって見せてくれないことがほとんどです。麻酔にはリスクはありますので、獣医師とよく相談して治療を進めていきましょう。
まとめ
何を見せても食べてくれないとこのまま痩せてしまい病気になるのではないかと心配になります。まず大切なのは、病気が原因で食べないのか、好き嫌いやわがままなのかの見極めることです。少しでも心配なことや気がかりなことがあれば、まず動物病院に相談してみましょう。