犬 熱中症

わんちゃん同士が楽しそうに遊んでいる姿は見ているだけでわくわくします。でも、初めて他のわんちゃんと遊ばせるときには「うまく溶け込めるかな?」「トラブルになったらどうしよう」など、飼い主さんにとっての不安もあると思います。

他のわんちゃんと遊べるようになるために、どのようにはじめの一歩を踏み出せばよいのかについてお話しします。

他のわんちゃんと仲良くするメリット

他の犬に積極的に挨拶に行くわんちゃんもいれば、ほかの犬に向かって吠えたり唸ってしまうわんちゃんもいます。他のわんちゃんとのお付き合いの仕方がわからないと「こっちに来ないで!」と言いたいために威嚇して吠えてしまうのです。

犬付き合いが上手なわんちゃんもいれば、苦手なわんちゃんもいます。どう接すればいいのかわからない、他のわんちゃんが怖いなどの理由から威嚇している場合、無理に近づかせようとするとトラブルにつながることもあるため、お勧めできません。

犬同士の遊びはストレス発散や運動のためだけではなく、ルールを教えあう学びの場でもあります。犬同士がうまく付き合ったり、仲良く遊べるようになるためには「社会化期」と呼ばれる大切な時期があります。

社会化期とは

犬 熱中症

社会化期とは「外界にあるものや音、飼い主さま以外の人やほかの動物を受け入れ、適応していくことを学ぶ時期」を言い、生後4~13週ぐらいの期間を指します。

この時期は「怖さ」よりも「好奇心」が旺盛で、初めて目にするものであっても、興味のあるものには近づいていき、匂いを嗅いだり、口に入れて感触を確かめたりする傾向があります。見知らぬものを恐れるよりは、確認したいという欲求の方が強い時期ともいえます。

この社会化期は、わんちゃんにとって大変重要な時期であり、犬同士の付き合い方やルールを学ぶだけでなく、人や他のわんちゃん、ものへの愛着を形成する大切な期間です。この時期の体験や記憶がわんちゃんの性格を形成していく上で大きく影響してきます。そのため、この社会化期に多くの人やものに接することや、犬同士でじゃれあうといった経験がとても大切なのです。この時期に独りぼっちでいることが多かったり、特定の人やものとしか接したことがないままでいると、警戒心が強くて、他のわんちゃんや人を受け入れにくい性格になってしまうことがあります。

社会化期にはまだワクチン接種がすべて完了していないといった都合上、お散歩には出られない時期ですが、抱っこして外に出ることは問題ありません。家の外の匂いや音、家族以外の方や動物に会うことで家の外にはたくさんのものがあることを経験させていきましょう。

一緒に遊ぶわんちゃんは体格や年齢が近いほうがよい

他のわんちゃんと初めて一緒に遊ぶときは、「同じ位の年齢」「同じ位の体格」のわんちゃんと遊ぶのがよいでしょう。年齢が違いすぎると遊びも変わります。元気いっぱいに遊びたい年齢の子もいれば、静かに暮らしたい子もいます。体格が違いすぎると、遊びの最中にぶつかってしまっただけで大きなけがになってしまうかもしれません。

相性の良い子と遊びましょう

犬 熱中症

他のわんちゃんと初めて遊ぶときには相性が良いかどうかも大切です。相性が合わないと喧嘩になってしまう可能性があります。

仲良く遊んでいたはずなのにお互いに興奮状態になってしまい怪我をしてしまったらトラウマになってしまうかもしれません。耳を寝かせて、鼻の上にしわを寄せて歯をむき出しにしているときは止めに入りましょう。このような表情やしぐさは本気で怒っているときにするサインです。

複数の犬で遊んでいるときに1頭をその他の犬で囲んでしまっている状態は良くありません。1対1の関係は良くても、1対3などはもめてしまうことがあります。このような状況の時には止めに入ったほうがよいでしょう。

止めに入るときには急に手を出すと飼い主さまも噛まれてしまうことがありますので注意してください。

はじめましてのボディーランゲージ

犬 熱中症

ボディーランゲージとは「身振り」「手振り」のことを言います。犬たちも鳴き声だけでなく、身振りや手ぶりで気持ちや、上下関係を表しています。

初めて出会うわんちゃん同士は「初めまして」の挨拶をします。初めてであった犬同士はお互いのお尻の匂いをかぎます。匂いをかぐことで、健康状態や性別がわかるといわれています。

その後遊びに誘う場合は前かがみで腰を上げて尻尾を高く上げます。この姿勢を「プレイバウ」と言います。中の良い犬の間でよく見かけるボディランゲージです。この姿勢は人に対しても行うことがあります。

まとめ

わんちゃん同士で遊んでいる姿は見ていても微笑ましいものです。仲良く遊びながら犬同士のルールを学んだり、ストレスも発散できます。そのように他のわんちゃんと楽しく遊べるようになるには、まず社会化期がとても重要な時期であることを理解し、多くの体験を通して社交性を育ててあげましょう。
しかし、他のわんちゃんと遊ぶことに慣れてきても、その時の状況や体調などによってはトラブルになることもあるため、いつも一緒に遊んでいるわんちゃん同士であっても目を離さないようにしましょう。また、成犬になってから急に友達を作ろうとしてもうまくいかない場合があります。今まで他のわんちゃんと接触がなかった場合はどうすればよいのか戸惑い、相手に近づかせないように威嚇してしまうかもしれません。そのようなときにはいきなり一緒にするのでなはく、最初はケージ越しなどで相手の存在を感じるところから始めて、段階をふみながら、ゆっくり時間をかけて慣れさせていきましょう。