猫 鳴き声 意味
猫の鳴き声と言えば、真っ先に思い浮かべるのが「ニャー」。しかし、実は猫は20通りもの鳴き声を使い分けてコミュニケーションを取っていると言われています。愛猫の鳴き声に込められた気持ちを探ってみませんか?

そもそも猫はなぜ鳴くの?

猫 鳴く どうして
ノラ猫や野生の猫は、基本的にほとんど鳴きません。鳴くと外敵に襲われる可能性があるため、本能的に無駄な鳴き声を出さないのです。それに対して飼い猫は、飼い主さんとの会話や自己主張のためによく鳴き、鳴き声のバリエーションも豊富です。

これは、人間と暮らすうちに「鳴けば飼い主さんが何か良いことをしてくれる」と学習したため。ニャーと鳴いたらゴハンがもらえた、かまってもらえた…などの経験をふまえて、「要求鳴き」をすることを覚えるのです。

鳴く頻度や鳴き方にも個体差はあり、よく鳴く猫と鳴かない猫がいます。自分では鳴いているつもりだけれど声が小さく、聞き取りにくい猫もいます。あまり鳴かない猫だからと言って飼い主さんに甘えたくないわけではなく、自己主張がないわけでもありません。小さな鳴き声でもしっかり耳を傾ければ違いが分かってきますし、猫の気持ちも理解できるようになります。

ただし、猫の要求鳴きも度を過ぎると飼い主さんにとってストレスになりますし、近所迷惑になる可能性もあります。過剰な要求鳴きを止めさせたい時は、猫をある程度無視することも大切。「猫が鳴いている間は無視して、おとなしくなったら言うことを聞く」ということを繰り返していけば、猫は要求鳴きをしても無駄だと悟り、徐々に鳴く回数は減っていくでしょう。

何て言っているの?鳴き方から気持ちを読み取る

猫 鳴き声 気持ち
よく聞いていると猫はこんなにも色々な鳴き方をしていて、それぞれの場合で気分が異なります。意識的に耳を傾け、猫の気持ちを読み取ってみましょう。

ニャー/ニャーン

意味:「〜してほしいな」「こっちを見て!」

飼い猫で最もよく聞かれる鳴き方。ゴハンや遊びなど、飼い主さんに何かをおねだりする時や、かまってほしい時に使われます。

ニャッ

意味:「はいはい」「ここにいるよ」

「ニャ」という短い鳴く声は、猫にとって返事や挨拶。飼い主さんに話しかけられた時に「はいはい」と軽く返すような感覚です。

(声に出さず、口だけを開けて)ニャー

意味:「甘えたい」「ママ〜」

口は「ニャ〜」の形に開いているのに声が出ていない様子のニャーは、俗に「サイレントニャー」とも呼ばれます。これは子猫が母猫に甘える時に使う鳴き方とされ、猫同士では聞こえる高周波の音を出していると言われています。サイレントニャーをする時の愛猫は、子猫の気分に戻って飼い主さんに甘えているのかもしれません。

ゴロゴロ

意味:「とっても安心するなぁ」「いい気分」

猫が喉をゴロゴロと鳴らす時は非常にリラックスした気分になっています。この時の猫は香箱座りをするなど姿勢もリラックスしているはずです。しかし、時には体調不良や痛みを感じている時にもゴロゴロ音を鳴らす場合があるので、しぐさなども含めた見きわめが大切です。

ウニャウニャ

意味:「おいしくて、うれしいなぁ」

ゴハンを食べながら思わず漏れてしまうような鳴き声。おいしさのあまりつい口に出してしまう声のようです。人間が「何これ、おいしい!」と言いながら食べるのに似ていますね。

ウーッ

意味:「近寄らないで!」「次は攻撃するぞ!」

知らない人や天敵を前にして警戒しているサイン。ウーッとうなる時の猫は耳を後ろに付け、姿勢を低くして、今にも攻撃に移れる体勢を取ります。ウーッと低く鳴きながら、「それ以上近付くと攻撃するぞ!」と予防線を張っているのです。

ケンカ以外では、体調が優れず触られたくない時などに、飼い主さんを遠ざけようとしてうなることがあります。決まった場所を触るとうなる場合はそこに病気やケガが潜んでいることがあるので、獣医師に相談しましょう。

シャーッ

意味:「俺の方が強いぞ!」「縄張りから出て行け!」
猫 鳴き声
ウーッとうなっても相手が近付いてくるような場合、猫は敵意をむき出しにして「シャーッ」という威嚇音を発します。同時に毛を逆立てて体を大きく見せようとします。

この時の猫は興奮状態なので無理になだめようとすると飼い主さんがケガをすることも。興奮の原因となっているものを黙って遠ざけ、猫が落ち着くのを待ちましょう。

カカカカカ

意味:「獲物がいる!」「捕まえたいのに届かないよ〜」

愛猫が窓の外の鳥を見て「カカカカッ」という鳴き声を出すのを聞いたことがありませんか?これは「クラッキング」と呼ばれる反応で、猫が獲物に対して興奮した時に出す鳴き声です。

窓の外に鳥や虫がいるのにハンティングできないもどかしさや捕食欲求の表れだと言われています。その他、狩猟の気持ちを鼓舞する音だとする説も。

ギャー

意味:「痛いよー」

猫は痛みを感じてもあまり鳴かない動物です。そんな猫がこれほど大きな叫び声を出すのは、強い痛みを感じた時。シッポを踏まれたり、ケガをした場所を触られたりした時などに痛そうな叫び声を上げます。猫がギャーと叫んだ時は、体に異変がないか確認し、必要があれば動物病院へ連れて行きましょう。

ア〜オ〜/ワォ〜ン

意味:「私(僕)はここだよ!」「恋人がほしいよ〜」
猫 鳴き声 気持ち
大きな声で遠吠えのように鳴くのは発情期の合図です。メスがオスを呼ぶために鳴くこともあれば、オスがメスに返事をするように鳴くこともあります。オス・メスがお互いに発情期になったことを示し、相手を呼ぶための鳴き声です。

まとめ

私たちが思っている以上に、猫は鳴き声で感情を表現しているんですね。鳴き声とともに目や耳の表情などにも猫の気持ちは表れます。しぐさや状況を総合的に判断して、愛猫のメッセージを読み取ってください!

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