ペットの健康を支えるものと言えば食事。ペットが元気に、おいしそうに食べている姿を見るのは飼い主さんにとってもうれしいものですよね。今回は、ペットに必要な栄養や良いフードの選び方についてお伝えします。

ペットに最適な栄養バランスは人とは異なります


人間が健康に生活するために必要な栄養素は炭水化物、タンパク質、脂質、ビタミン、ミネラルの5つ。これは犬や猫にとっても同じです。ただし、人間とペットとでは必要な栄養のバランスが異なります。

その代表がタンパク質の必要量。人間に比べてペットの方がより多くのタンパク質を必要とします。丈夫でしなやかな筋肉を維持するためには、犬の場合だと人の約1.5〜3倍、猫では約3〜4倍ものタンパク質を摂取する必要があるのです。

つまり、私たち人間にとって健康的な食事でも、ペットにとっては栄養バランスの崩れた食事になってしまうということ。さらに、犬と猫とでも最適な栄養バランスは変わってきます。犬、猫それぞれに必要な栄養を知って正しく与えることが、ペットの長生きにつながります。

犬の健康を維持するフード選び

犬に必要な栄養とは

まず重要なのがタンパク質。丈夫でたくましい筋肉を持つ犬は、人間以上にタンパク質を消費します。そのため、良質なタンパク質を豊富に必要とします。タンパク質を構成する23種のアミノ酸すべてを必要としますが、そのうち10種は必須アミノ酸と言われ、体内では合成されないため、食事から摂ることが必要です。

また、脂肪も欠かせない大切な栄養です。特に、脂肪の主成分である必須脂肪酸は重要な栄養素で、細胞膜の成分となるため、動物が生きていく上で欠かせないものです。必須脂肪酸によって、皮膚は正常に保たれ、ほこりや細菌などが体内に入るのを防いだり、水分がいたずらに体外に放出されるのを防いだりすることができます。

つまり、皮膚や被毛の健康を維持するためにも必須脂肪酸は欠かせない栄養なのです。ただし、酸化した脂肪酸は栄養価を失うため、ほとんどの市販のドッグフードには酸化防止剤としてビタミンEが添加されていますが、開封後、高温多湿のもとで長期間保存されている場合には、脂肪が酸化している可能性が高く、与えない方が賢明です。必須脂肪酸は体内で合成することができないため、毎日の食事から摂取する必要があります。

さらに、炭水化物も大切。炭水化物には糖質だけでなく、食物繊維も含まれます。このうち、糖質は体のエネルギーになり、食物繊維は、犬の腸内で比較的消化されにくいため、腸内容物のかさを増やし、腸の動きを整えて便秘や下痢の予防を補助します。肉食寄りの雑食である犬にとっては、植物性よりも動物性の食物繊維の方が消化に適しています。

フードを選ぶ時は成分をよく見て


大多数の飼い主さんが市販のドッグフードを利用しています。犬にとって必要な栄養が含まれており、栄養計算をして自家製の食事を作るよりも手軽で便利です。

ただし、世の中に出回っているドッグフードの原料や栄養バランスにはバラつきがあります。必要なものがきちんと含まれているか、愛犬が安心して食べられるものか、パッケージ裏面の情報をよく読んでチェックしましょう。

まず、総合栄養食という表示があること。これは、アメリカの複数の機関が定めた「ペットに必要な栄養」を満たしているフードであることを示しています。

次に、動物性タンパク質が多いこと。原材料は含まれる量が多い順に表示されています。トウモロコシや小麦などの穀物由来の植物性タンパク質よりも、犬にとって消化の良いチキンやビーフといった動物性タンパク質が多いものを選びましょう。賞味期限や製造年月日が記されていることも大切です。

猫の健康を維持するフード選び

猫に必要な栄養とは

猫の美しくしなやかな筋肉を維持するためには、高タンパクの食事が欠かせません。肉食動物の猫は消化器官が短いため、植物性タンパク質よりも動物性タンパク質の方が、より効率的に消化・吸収することができます。また、健康な皮膚や被毛のために、必須脂肪酸も食事から摂取する必要があります。

ちなみに、猫の体は野菜や穀物を消化・吸収するようにはできていないので、食べる必要はほぼありません。また、魚(特に生魚)を多く食べると寄生虫に感染する心配もありますし、肝臓に脂肪がたまりやすくなるので、魚を常食にすることはおすすめできません。

毛玉や下部尿路疾患への配慮も


猫のフードを選ぶ時も、必ずパッケージに書かれている情報をチェックしましょう。総合栄養食であること、動物性タンパク質を多く含むこと、製造年月日の記載があることは基本です。その上で、愛猫の健康状態に配慮したフードを選びましょう。

例えば、猫がかかりやすい病気の一つに下部尿路疾患があります。猫の祖先のリビアヤマネコは水の少ない乾燥地帯出身でした。そのため、現代の猫も飲水量が少なく、尿の濃度が高く、そのせいで尿石量などの下部尿路疾患にかかりやすいと言われています。

キャットフードの中には、下部尿路疾患を予防する目的で結石の原因となるミネラル量を調節しているものもあります。また、一部の猫はセルフグルーミングで飲み込んでしまった毛がうまく排泄できず、毛玉として吐き戻すことがあります。食物繊維を多く含むフードを選ぶことで、飲み込んだ毛のスムーズな排泄を促すことができます。

まとめ

犬・猫にとって必要な栄養とフードに関して、ごく基本的な話をご紹介しましたが、ペットの年齢や種類、性別、活動量、健康状態などによっても選ぶべきフードは違ってきます。

子犬や子猫には、急速な成長に必要な栄養が含まれ、なおかつデリケートなおなかでも消化・吸収しやすいフードが適しています。シニアのペットには、衰えがちな内臓機能に負担をかけず、ビタミンやミネラルも欠乏しないよう、栄養バランスのとれた食事管理をすることがポイントになります。また、ドライフードは水分量が少ないので、食事の時には必ず新鮮な水をたっぷり用意してあげることも忘れずに。

愛犬・愛猫のライフステージや体の状態をきちんと把握し、適切な食事で健康管理をしてあげてくださいね。

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