portrait of gray cat with yellow eyes Scottish Fold
目のかゆみやくしゃみ、鼻水等の症状で悩まされる人も多い花粉症。実は、猫も花粉症になる可能性があります。人であればマスクをするだけでも、花粉症のひとつの対策になりますが、猫にはマスクでの対策はできません。猫の花粉症の予防と対策についてご説明いたします。

猫の花粉症の症状

花粉症はアレルギー反応の一種です。その症状は、人と同様にくしゃみや鼻水、目のかゆみが多く、人と異なる点は、皮膚炎等の疾患や目ヤニなどの症状が起こることがある点です。

大体2歳以上の猫が花粉症になることが多いため、猫が花粉症にならないためにも、事前の予防が大切です。また、もしも花粉症になってしまったときのためにも、猫の花粉症対策も覚えておきましょう。

猫の花粉症の予防と対策

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猫を外に出さない

猫を室内飼い以外の方法で飼っている人は、猫を花粉症から予防することは難しいといえるでしょう。外飼いの猫を完全に室内飼いにすると、猫のストレスが溜まってしまいますので、飼い主が猫と一緒に遊んであげる等をし、少しでもストレス発散、運動不足解消を手伝ってあげるとよいでしょう。

空気清浄機を設置する

空気清浄機を設置することも、猫の花粉症対策になるでしょう。理想は、空気清浄機の適用面積は、部屋の3倍程のものを選ぶと、効果がさらに期待できます。

空気清浄機の設置場所は、エアコンの対角線上に設置をすると、空気の流れからさらに効果的です。部屋に花粉が散らないように、加湿器も花粉症対策に効果的です。

部屋の掃除をこまめに行う

Woman using a comb brush the Persian cat
花粉はいたるところに付着をします。飼い主の衣服に、外出先でついた花粉が部屋に持ち込まれることも考えられますし、髪の毛等にも付着をします。

そのため、飼い主が外出先から帰った際には、玄関前で花粉を衣服からはらい落としたり、こまめに部屋の掃除をすることで、衣服や床にある花粉を除去することができるでしょう。

被毛をきれいにする

部屋の掃除をしても、猫に花粉が付着している可能性があります。そのため、猫の身体から花粉を落としましょう。家の中で飼育されている場合は軽く被毛につく花粉を払い落とす、またはシャンプーしてあげるとよいでしょう。

ただし、猫はグルーミングを頻繁に行いますので、頻繁にする必要はありません。長毛腫は毛玉ができやすいので、ブラッシングをし猫の被毛の清潔を保ちましょう。シャンプーは、被毛の汚れは落としますが、過度にシャンプーをすると皮膚の乾燥にも繋がるため、月に1回程度がおすすめです。

部屋の窓を開けない

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部屋が暑いと窓を開けたくなりますが、窓を開けてしまうと、窓から花粉が入ってきてしまい、せっかく行った猫の花粉予防も意味がなくなってしまいます。そのため、なるべく部屋の窓は開けずに、エアコン等で室内を快適な温度に保つようにするとよいでしょう。

寝具を清潔に

猫は一日のほとんどを寝て過ごします。気に入った素材や場所を好んで寝ることが多いのでその場所を清潔に保つことは必要です。毎日掃除をし洗濯して外に干した場合はしっかりと花粉を払い落としましょう。

猫の花粉症の治療

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もしも猫が花粉症の可能性が高いと診断された場合には、ステロイド剤や抗ヒスタミン剤を投与しアレルギー反応を抑える治療を行います。しかし、ステロイドを長い間使用すると、副腎皮質ホルモンを猫の体内で作らなくなってしまう副作用が起こる可能性があることから、長期間投与はお勧めできません。

また、花粉症は完治することがむずかしい症状です。そのため、猫に花粉を触れさせないことが、一番重要であるといえるでしょう。

まとめ

猫の花粉症は人ほど多くみられることはありませんが、人と同様に、花粉症は猫にとっても大変つらい症状です。人のように、眼鏡をかけたりマスクをしたりできない分、猫には花粉から遠ざけるような努力が必要になるでしょう。現時点で完全に猫を花粉症にならないようにする方法はありません。しかし、飼い主が努力をすることで、猫の花粉症のリスクを少しでも遠ざけることはできるでしょう。