人間であれば、自分の思いを文字に起こしたり、喋ったり、踊ったり、様々な方法で気持ちを伝えられますよね。では、犬の「心の声」はどこに現れるのでしょう?そう、一番分かり易いのは「しっぽ」。
飼い主が帰ってきたとき、取れんばかりにしっぽを振る愛犬には、こちらまで嬉しくなってしまいますよね。しっぽでわかるのは「嬉しい」だけではありません。実は奥が深い、しっぽが表す犬の気持ち。今日は、愛犬の心の読み解く、しっぽの動きをご紹介していきます。
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■しっぽの振り方にも、違いがある!?
犬がしっぽを激しく振っている時は「最高にうれしい!」という状況です。振り方が激しくなればなるほど喜びや興奮も激しくなっています。ただ誤解されがちなことなのですが、しっぽを振っているからといって必ずしも喜んでいるとは限りません。苦手な相手に対面した時に、ごまかすために適当にしっぽをふることもあるそうです。そういう時は、あまり激しく振らず少し投げやりに振っていることが多く、「しっぽを振る」にも色んなバリエーションがあるようです。
1.狭い幅で少し振る
相手に対して、「よう!」というように軽い挨拶をしています。
2.腰を落として大きく振る
自分より目上の者に対して、愛情と敬意を示しています。
3.水平の位置でゆっくり振る
少し不安な気持です。見知らぬ犬に会ったときなど自分と相手の上下関係が分からない時に多く見られます。
このように、しっぽが地面についているのか、水平なのかによって意味は大きく変わってきます。是非、愛犬のしっぽに注目してみましょう!
■ピンと空を向いたしっぽ、その意味は?
しっぽがピンと上を向いているのを見たことがありませんか?緊張感漂うイメージがありますね。こちらも振り方同様、上がり方によっても意味合いが少し異なってくるみたいです。
1.斜め上を向いて立っている時
近くにいるものに対して自分が優位者であることを指し示すような意味合いがあります。
2.しっぽが背中側に曲げられている時
自分がボスであることを強く強調している時に見られます。1に少し似ていますね!
3.しっぽが高く上がり少し曲がっている
これはかなりの強い威嚇になります。相手を攻撃しかねません。要注意!
基本的にしっぽが上がっている時は「自分が上だ!」ということを強調している時。犬同士だけではなく、人間と犬の間の上下関係が見えてきそうです。
■水平のしっぽ、垂れたしっぽ、その他
水平にしっぽが伸びている時は、どんな気持ちなのでしょう。しっぽが硬直しているか否かで区別してください。硬直している時は、犬が対決する時などに見られます。そうでなければ、何か起こりそうな予感を察知している時です。攻撃する気持ちはなくとも、警戒心を抱いています。
反対にしっぽが垂れている時は、自分よりも相手が優位であることを認めています。しっぽが後ろ足の間に巻き込まれている時は降参を表している時、恐怖を感じている時などに見られます。不安な気持ちを示したり、気分が良くない時、調子がすぐれない時などにもしっぽが垂れる傾向にあります。
また、しっぽを自分で追いかけて回る時は、ストレスをひどく感じている時です。雨が続き、散歩に行けない時などはこの光景を目にしますね。そんな時は、少し遊んであげたりコミュニケーションをとることで、愛犬をリラックスさせてあげることが大事です。
さて、あなたはどのぐらい、犬の気持ちを理解できていたでしょうか?何が嬉しいのか、何が苦手なのか、何をしていると安心するのか…愛犬の気持ちを理解することは、お互いが心地よい暮らしを送る上で、非常に重要なことです。ご紹介したもの以外にも、表現方法はたくさんありますので、是非おうちのわんちゃんの気持ちをより深く知ってあげてくださいね。