だんだんと春の陽気を感じられる暖かさになってきました。愛犬の散歩にも気持ちのよい季節になりましたが、飼い主さんが気を付けなければいけないのが、犬の発情です。
愛犬が発情期であることを気にせずに散歩やドッグランで遊ばせていると、予定外の妊娠をしてしまったり、オス同士が喧嘩をしたりと、思わぬトラブルが起こることもあります。そうならないためにも、犬の発情前の兆候や発情期中の行動をよく理解し、事前に対応法を把握しておきましょう。
発情期のを迎えるメス犬の行動
メス犬は発情期が近づいてくると、おしっこの回数が増えたり、食欲がなくなったりします。また、ホルモンバランスが崩れるため、ストレスが溜まりやすく神経質になる犬もいます。室内でもそわそわと落ち着きのない様子を示しているメス犬は、そろそろ発情期がくるかもしれませんので、注意深い観察が必要です。
また、メス犬はだいたい8か月齢になると最初の発情を迎え、その後、約6か月ごとに、季節としてはだいたい春と秋にかけて発情期がくることを、覚えておきましょう。
発情した際のオス犬の行動
オス犬はメス犬とは違って明確な発情期はなく、発情したメス犬のにおい(フェロモン)に反応して発情します。そのため、発情期のメス犬が近くにいない場合は、オス犬が発情することはありません。しかし、メス犬のフェロモンは、大体2km四方に広がるといわれていますので、注意しましょう。
オス犬が発情すると、まず散歩中のマーキングが増えます。縄張り意識が強くなることが原因です。また、交尾がしたいのに出来ないストレスが溜まって、わがままになったり、吠えたりする犬もいます。特に発情期のメス犬が近くにいる場合はこの状態になりやすく、オス犬同士が近くにいると喧嘩をする可能性があるため注意しましょう。
メス犬と同じく食欲がなくなることや、飼い主にすり寄ってくることもあります。オス犬は子孫を残すために必死になりますので、散歩中に発情期のメス犬に遭遇した際には、十分気をつけましょう。
発情期を迎える前に飼い主がすべきこと
犬のが発情した際の行動を理解する
犬がいつもと違う行動をしたとき、それは発情期によるものかもしれませんので、むやみに叱ってしまうと、飼い主と愛犬との関係に溝を作ってしまう可能性があります。そのため、犬が発情したときの行動をよく理解しておくことが大切です。
メス犬の発情周期を覚えておく
先述したとおり、メス犬はだいたい春と秋に発情期を迎えることが多いため、その季節は様子をよく観察することが大切です。愛犬がメスであるならば、年に何回、どれくらいの間隔で発情期を迎えるのかを覚えておくと、思わぬトラブルを未然に防ぐことができるでしょう。
メス犬の発情期中に必要な対応法
メス犬が発情期になった際は、できる限りオス犬がいる場所に行かないことが賢明です。散歩の際にも、ほかの犬が集まっている場所は避けたほうがよいでしょう。
ドッグランなどへは、発情中のメス犬は入場させないことがルールです。また、発情期には、交尾したいがために、攻撃的になったり、脱走を図ったりすることも考えられます。そのため、発情期の犬からは目を離さないようにしましょう。
繁殖を考えていないのであれば避妊手術を
愛犬の繁殖を考えていないのであれば、愛犬の発情前に避妊手術をすることをおすすめします。避妊手術をせずに予期せぬ交配によって愛犬が妊娠してしまった場合、産まれてくる子犬をどうするかという問題が出てきます。
すべての子犬を飼うことができればよいですが、その責任を持てない場合には、避妊手術をしておくとよいでしょう。また、避妊手術をによって、子宮蓄膿症など子宮の病気を予防することができ、乳腺腫瘍になるリスクも低くなると言われています。
まとめ
犬は発情期になると、子孫を残すために普段の様子とはかなり違った行動をとることがあります。精神的に不安定になることが多いため、攻撃的になったり、必要以上にまとわりついたりすることもあります。発情前や発情期中の兆候や行動をよく理解することで、一見、問題行動のように思える場合でも、むやみに犬を叱ることがなくなり、お互いにストレスの少ない生活を送ることができるでしょう。