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愛猫の歯茎の色をチェックする習慣がある飼い主さんは意外に少ないかもしれません。また、ハミガキができる飼い主さんも少ないでしょう。しかし、猫の歯茎の色で異変や病気を早期発見することができます。猫の歯茎の色と注意したい病気をご紹介します。

猫の歯茎が赤い場合に注意したいこと

子猫 鳴く
猫の歯は3日経つと食べかすがそのまま歯垢そして歯石となり、やがて歯周病、歯肉炎となってしまいます。歯周病となると、歯茎の周辺も赤くなり、重度になってくると、口臭がきつくなったり、粘りの強いよだれが出たり、痛みなどでフードを食べにくそうにしているといった症状が出てきます。

歯周病を原因とすることが多いものですが、なかには重大なウイルス(猫カリシウイルス、猫免疫不全ウイルス、猫白血病ウイルスなど)に感染している場合や免疫不全を起こしている場合は口内炎が併発していることもあります。

また歯肉炎が進行していくと、歯肉が後退し歯を支えることができなくなり、歯が抜け落ちてしまう可能性もでてきます。症状に応じた治療が必要となりますので、早めに獣医師の診察を受けるようにしましょう。

歯茎が赤いだけでなく口の中全体が赤くなってしまう症状がある場合、口の中に腫瘍ができていることがあります。猫の口の中の腫瘍としては、多くの場合、扁平上皮癌になっていることが多いです。この場合は、様々な検査も必要となりますので、口の中になんらかのしこりや異変を見つけた場合は、すぐに獣医師に相談しましょう。

猫の歯茎が白い場合に注意したいこと

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猫がなんらかの感染症や病気、中毒などで貧血を起こしている時、歯茎の色が白っぽくなります。普段から、口の中をチェックする習慣があると、明らかに白いことは異変だと気づきます。急性の中毒であれば、ネギ類を食べてしまった時の溶血性貧血など、命の危険につながる症状でもありますので、すぐに動物病院を受診しましょう。

貧血を起こす原因は様々なことが考えられます。腫瘍などによって血液の流れがと滞っている場合も考えられます。また、猫白血病ウイルスなどの感染症が原因になることがあります。子猫の頃から定期的な健康診断やワクチン接種を行い、シニアになった場合はさらに日々の健康チェックもするように心がけましょう。

歯茎が白い場合は、元気がなくぐったりしていたり、食事を食べなかったり、急激なショック状態が続いたりと、なんらかの症状が出ていることもあります。貧血となっている原因に合わせた治療が必要となりますので、すぐに動物病院を受診しましょう。

猫の歯茎が黒い場合に注意したいこと

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猫の歯茎をチェックしていて、歯茎の色が黒いことに気づいた場合、茶トラなどに多い色素斑というシミのようなもの以外にメラノーマという悪性の腫瘍ができている場合があります。悪性黒色腫という腫瘍ですので、歯茎に明らかに腫瘍ができていることがわかります。

猫の口にできる癌は扁平上皮癌が多いものですが、メラノーマもできることがあります。口臭がきつくなったり、よだれが多くなるなどの症状があり、その進行具合を見て、治療方針を決めることになります。

普段から歯茎のチェックをする際に、色だけでなく、触って不自然なしこりが無いかなどチェックできるとよいでしょう。もちろん、突然やると猫は嫌がりますので、毎日少しずつ口のチェックを習慣にできるとよいでしょう。

まとめ

健康な猫の歯茎の多くはとてもきれいなピンク色をしています。しかし、なんらかの病気や感染症などによって、色が変わり、口臭やよだれの量、食事ペースに変化が現れます。普段から、猫の口のチェックや歯周病予防のための歯磨きを欠かさず行えるようになると、異常にも気づきやすいものです。

猫の歯磨きはなかなか難しいので口回りを触れさせてくれたらドライフードを一粒あげるなど、ご褒美を使ってだんだんとステップを踏み、口の中を見せてくれるようにトレーニングを行うと、口回りを触れさせてくれるようになってくるでしょう。

それが難しい場合は口臭の強さも受診のポイントです。強くなるようであれば口内炎や歯肉炎が進行している可能性がありますので受診をおすすめします。飼い主さん自身で状態を判断は難しいので異常を感じた場合は専門家に相談に行くことを心がけましょう。病院に行った方がいいかなと迷った場合は、webで獣医師さんに相談できるサービスもありますので、利用を検討してみてもいいでしょう。

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