Young cat eating at home from its bowl. Female hand adding food
うちの猫が、最近ごはんをあまり食べないの・・という悩みは、成猫を飼っている方なら一度は経験したことがあるのではないでしょうか。そんなとき、好きなものばかりを与えてしまっては、必要な栄養を十分にとることができなくなってしまいます。

猫は、雑食動物である人間や犬と違い、完全な肉食動物であるため、1日に必要なたんぱく質量は体重1kgあたり人間の5~6倍、犬の1.5~2倍と言われています。

それだけのタンパク質を摂るために、基本的には市販のキャットフードからライフステージや健康状態に合わせて、ふさわしいものをセレクトするのがベストですが、今回はフードだけではあまり食べてくれない愛猫の食欲促進のために、フードにトッピングするものをご紹介します。

子猫には子猫用の缶詰をトッピング

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生後6カ月に満たない子猫がフードを残してしまう場合、必要な栄養を十分に摂れない可能性があります。子猫のうちに十分な栄養が摂れないまま成猫になってしまうと、骨や筋肉、内臓などがきちんと形成されず、発育不良になったり、免疫力の低下を招いてしまうこともあります。

そのため、子猫のうちは一日に決められた分量のフードをきちんと完食することを目標にします。ですが、子猫は一度にたくさんの量は食べられません。生後2~3カ月なら一日に4回、生後5~6カ月であれば3回程度に分けてフードを与えましょう。

どうしても難しい場合は、子猫用の缶詰をフードに混ぜて与えます。この際、缶詰を少し湯せんして温めると、いい香りがたって猫の食欲を刺激します。一般的に猫は38~40℃くらいの食事を好むため、食事がなかなか進まないときにはフードをお湯でふやかしたり、缶詰を少し温めると効果的です。

成猫には缶詰やパウチのフードを

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キャットフードにはドライフードとウェットフードがあります。ドライフードはウェットフードよりも歯垢がつきにくく歯周病予防につながりますが、ウェットフードは低カロリーのものが多いため肥満対策になるというように、それぞれにメリットとデメリットがあります。

いつもはドライフードをあげていても、たまに缶詰やパウチのフードをあげることで、猫の嗜好性を満たすことができます。また、成猫になると水をあまり飲まなくなるため水分不足に陥りやすくなります。ウェットタイプには水分が多く含まれているので、脱水の予防にもつながります。

味の種類も豊富にあるため、フードにトッピングしてあげると大喜びです。ただし、ウェットフードに慣れてしまうと、ドライフードを全く食べなくなってしまうこともあるため、食事の様子を見ながら適切に与えましょう。

嗜好性や必要な体調管理は、猫によって様々ですので、自分の愛猫にあった食事管理が気になる方は獣医師さんに相談することをオススメします。

トッピングを手作りする際に気をつけること

Red cat and bowl of dry food
以前は、人間の食事の残り物を犬や猫に与えることが一般的でしたが、人間よりも身体の小さい犬猫にとって、人の食事は有害なものであるということが、最近になって分かり始めてきました。

猫に食べさせてはいけない食べ物として、ネギ類、牛乳、貝類、ハムやソーセージなどがあげられます。

▲ネギ

ネギや玉ねぎなどのネギ類を食べると、中に含まれている成分が猫の赤血球を破壊して貧血を引き起こすという話は広く知られつつありますが、この成分は過熱をしても変化しないので煮汁も与えてはいけません。

▲牛乳

子猫にはミルクがよいと思い、猫用のミルクではなく、勘違いして牛乳を与えてしまう人が多いのですが、猫に牛乳を与えると下痢を引き起こすことがあります。

▲貝類

貝類は光線過敏症という皮膚炎を起こし、毛の薄い部分の皮膚(特に耳の先端など)が欠けてしまうこともあるそうです。

▲ハムやソーセージ

ハムやソーセージは、肉の加工食品であり、一見猫が好きそうな食べ物に見えますが、猫にとっては塩分が多すぎるので注意が必要です。

まとめ

最近では、猫用のフードにもさまざまなバリエーションが増え、人間の目から見ても美味しそうな食品が増えてきました。しかし、これらはあくまでも猫用のフードです。似ているからといって人間用のもので代用してしまうと、塩分量や原材料の違いによって大事に至ることもあるのです。適切な量のキャットフードを与え、時にはよりおいしく食事を楽しむためのトッピングで喜ばせてあげることが、愛猫の健康を守るための一番のコツかもしれませんね。