最近では、小型犬や猫は室内での飼育が基本になっています。そのため、「うちの子が迷子になるなんてありえない!」なんて思ってはいませんか?実は、外の世界をほとんど知らない子のほうが、一度外で迷い込んでしまうと家の場所がわからなくなり、帰ってこれなくなってしまうことが多いそうです。ちょっとした隙に愛するペットが姿を消してしまったら・・ちゃんと再会するために、対策をしておきましょう。
■ ペットが迷子になってしまうとどうなるの?
迷い犬や迷い猫がいた場合、警察や愛護センター、保健所といったところに連絡が入ることが一般的です。そういったところで一時保護をされます。また、個人で保護をしてくれるケースも考えられます。一般的に犬や猫を保護した場合は、まず動物病院につれていくことが先決です。
保護した人が、飼い主や新たな飼い主が見つかるようにチラシを貼ったりネットで情報を集めたりすることもありますが、なかなか見つからなければ保護した人本人が飼ってしまうことも考えられます。考えたくはありませんが、迷っている間に交通事故に遭い、命を落としてしまうことも十分にあり得るのです。
そんなつらく悲しいお別れをしないために、もしもペットが脱走してしまった場合は、保護された際に連れ込まれると考えられる施設に連絡を入れておきましょう。できれば最寄りだけでなく、市外の警察や動物病院、もちろん保健所にも連絡をしておくとベターです
■ 迷子札とマイクロチップ
迷子札というシステムは、犬の名前や飼い主の連絡先を首輪につけておくことで、もしも迷子になってしまった場合は、保護した人が記載されている飼い主に連絡をするというものです。昔ながらではありますが、迷子札をつけていれば一目で飼い犬・飼い猫だとわかるうえ、すぐに飼い主と連絡がとれるため、迷子対策にはうってつけです。
しかし、首輪につけている以上、首輪が壊れてしまったり、迷子札が外れてしまったりすることもあります。そこで近年、主に海外などで利用されつつあるのが、犬や猫へのマイクロチップの装着です。マイクロチップというと大がかりなものに聞こえますが、実際は、鉛筆の芯ほどの太さの小さなチップに15桁の数字が割り当てられていて、そのチップを注射器のような器具で皮下に入れるのです。
装着はほんの数秒で終わるもので、麻酔も必要としませんし、傷跡も残りません。このマイクロチップは、マイクロチップリーダーと言われる専用の読み取り機をかざすことでチップ番号を表示でき、その番号に飼い主情報を登録することができます。つまり、マイクロチップを一度装着すると、リーダーがあればいつでも飼い主の情報が照会できるのです。
■ マイクロチップの欠点
まるで戸籍のようにペットと飼い主の情報を登録することができるマイクロチップですが、これにも欠点があります。先ほどもあった通り、チップ番号を読み取るにはリーダーが必要です。しかし、その肝心なリーダーが、保護施設に完全には普及できていないのが現実です。リーダーが無ければチップから飼い主を割り出すことができません。
そして、もうひとつの欠点が、注射器のようなもので装着するのですが、その針は注射針よりも太いものなので、ペットにとって痛みがあるようです。もちろん、一度装着すれば痛みはないのですが、装着時に痛みがあるかもしれないと思うとかわいそうな気持ちになってしまいますね・・。
■ まとめ
迷子札にもマイクロチップにもメリット・デメリットがあり、何を優先させるかでどちらで対策をとるべきかは変わってくると思います。これら以外にも「待て」といったしつけをきちんと教えておくことで、迷子になる危険を減らす対策も大切でしょう。