雨が降り続ける梅雨の時期。いくら寝ても眠たい、ということはないでしょうか。これは、低気圧によって副交感神経が優位になることが関係しているようです。私たち人間も眠たくなるのですが、梅雨の時期、実は猫も眠り続けます。そこで今回は猫が雨の日によく眠る理由についてご紹介します。
■よく眠る猫
いつ見ても、幸せそうに寝ている猫。猫はその語源が「寝子(ねこ)」と言われるほどよく寝ています。1日平均14時間、子猫だと20時間眠っているそうです。これは、元々猫が狩りをして食べ物を得ていたことが関係しています。猫は多くの体力を使う狩りに備え、寝ることによってエネルギーを温存し、獲物を逃さないようにしていました。それが現在に至るまで習性として根付いているとのこと。つまり猫のよく寝る習性は生きるための本能的行動といえます。よって寝すぎることへの心配は無用ですが、うずくまるように寝ている、同じ場所でずっと寝ている、睡眠中の痙攣、呼吸が浅い、異常なよだれなどを見かけた場合は病気や身体に異変が起こっていることが多いので注意が必要です。
■猫の睡眠
私たちがささいな物音を立てただけでも起きてしまう猫。このことからもわかるように、実は猫は熟睡することはほとんどないそうです。人間の場合はレム睡眠(浅い睡眠)がノンレム睡眠(深い睡眠)が2:8といわれていますが、猫はこの割合が8:2とほとんどの場合が浅い眠りです。つまり猫の1日の睡眠時間が14時間だとすると、約3時間ほどしかぐっすり寝られていないということになります。気配や物音で起きてしまうのはレム睡眠中、ということになります。逆に言うと触らないように猫に手を近づけてみて、起きないようであればそれは貴重なノンレム睡眠中ということになります。猫にとってはどちらの睡眠も大切で、睡眠不足はストレスの原因となるので、故意に起こすことはやめましょう。
■雨の日はお休み
では、やっと本題に入ります。雨が降り続ける梅雨の時期、なぜ猫は眠り続けるのか。この原因は諸説考えられますが、今回はそのうち3つをご紹介します。1つ目は猫は水が嫌いであるということ。ご存知の通り、猫はほとんどの場合お風呂が嫌いです。また、水がかかったりすると嫌がることが多く、そのため雨の日は寝ている、という理由が考えられます。2つ目は低気圧の影響。雲が多く、薄暗い日は太陽の光によるメラトニンというホルモンの分泌が抑制されるそうです。これによってなかなか身体を起こすことができないということが考えられます。また、低気圧の日は酸欠状態になりやすいそうです。すると、体内で十分なエネルギーを生成することが難しくなり、省エネモードとなった結果、眠気を引き起こすといった理由も考えられます。続いて3つ目は雨音。一定リズムの雨音は猫に睡眠の導入を促すそうです。この他にも、狩りをして暮らしていた時代、狩りができない雨の日には寝ることによってエネルギーを温存をしていたことの名残というような理由も考えられます。とにもかくにも、雨の日はよく眠る猫のために、梅雨の時期は猫にとって快適な睡眠環境を整えてあげましょう。