タンパク質は猫にとって必要な栄養素ですが、大豆は肉や魚などの動物性タンパク質ではなく、植物性タンパク質であるという違いがあります。フードの中に大豆が含まれていることもありますが、消化不良やアレルギーの原因になることもありますので、注意しましょう。
大豆が危険な理由
人間が食べる時でも、大豆はそのままで食べることはできず、長時間の調理が必要です。大豆のタンパク質自体は猫にとって良質なものといえますが、ペットフードにおいては、あまり調理されていなかったり、大豆のタンパク質だけでなく、多量の食物繊維を含めたまま、フードの全体量を増やすために使われてしまっていることもあります。
十分に調理されず良質でない大豆を与え続けると、消化不良を起こし、胃腸内にガスがたまってしまったり、アレルギー症状を引き起こす原因となってしまうことがあります。また、消化不良に伴って、カルシウムなどのミネラルを吸収できず、骨がもろくなってしまう原因になることも。肉食動物の猫にとって、大豆は消化吸収にも時間がかかるため、下痢や体調不良の原因になってしまうこともあるのです。
人の豆腐や納豆にも注意
人の豆腐やよく調理された良質の大豆、納豆を食べてしまった場合にも気をつけたい点があります。大豆アレルギーを持っている猫がこれらを食べてしまうと、アレルギー症状を発症してしまうことがあります。個体差はありますが、愛猫がアレルギーを持っている場合には注意しなくてはいけません。
猫によっては豆腐や大豆、納豆などを好んで食べたがることがあります。しかし、食べすぎてしまうと消化不良を起こしたり、お腹にガスが溜まって鼓腸症になってしまうこともあります。くれぐれも与え過ぎないようにしましょう。
節分の豆は炒ってある状態のものが多く、消化しにくいものです。さらに冷たいままでボリボリ食べてしまうと、あっという間にお腹を壊してしまうことがあります。症状が出るか出ないかは、個体差がありますが、少量でも消化不良を起こして下痢になる可能性がありますので、与えないほうがよいでしょう。
ダイエットのメリットも
愛猫が太ってしまったと悩む飼い主さんもいるかもしれません。しかし、室内で暮らす猫にとって、その運動量は限られています。猫の肥満は食事でコントロールすることが一番の方法ですが、豆腐やおから、納豆を利用することもできます。
もちろん、必要な栄養バランスを保つ為に総合栄養食と併用することが大切になりますが、豆腐やおからをフードに混ぜてあげてもよいでしょう。ドライフードに混ぜなくても、少量の缶詰やウェットフードに混ぜてあげると、喜んで食べてくれます。
もちろん、猫にとっては決して消化のよいものではありませんので、与え過ぎには十分注意しなくてはいけませんし、毎日与えるのではなく、ごはんの欲求が強いときだけにするなど、状況に応じて利用してみてもよいでしょう。
また、与えた場合は、排便の様子もしっかりと気にかけ、なんらかの異変があった場合はすぐに与えることをやめましょう。普段から与えている、愛猫は納豆が好きという飼い主さんもいるかもしれません。体調に変化がないか、必要な栄養素を補っているか、改めて注意し、心配な場合には獣医師に相談するようにしましょう。
まとめ
大豆は良質なタンパク質ではありますが、植物であるため、そのまま与えてしまうと、猫は消化不良を起こしてしまいます。また、調理したものであっても、大豆アレルギーを起こしたり、お腹にガスがたまってしまうことがありますので、与える量には十分注意しましょう。