猫が飼い主の鼻にキスをしてくれるのはどうしてでしょうか?これは猫の習性によるもので、猫同士でもキスをしている光景を見たことがある方は多いのではないでしょうか?しかし、これは愛情を示すキスではないという情報もあります。では何故、猫は鼻にキスをするのかをご紹介したいと思います。
鼻にキス、ではなくニオイを嗅いでいる?
愛猫が近づいてきて、飼い主さんの鼻にチュッとキスしてくれたら、これは猫からの愛情表現と喜んで至福の時を楽しんでもいいのでしょうか?
いえ!実は、この猫からの鼻へのキスは、ただ飼い主さんのニオイを確かめているのです。
猫は嗅覚が発達している動物なので、たとえば猫同士がキスをしていると見える場面では、相手の猫のニオイを確認していると考えましょう。
猫の鼻の周りにはニオイを発するポイントが多く集まっています。相手がどんな猫なのかという情報は、鼻のニオイを嗅いで得ると考えられます。飼い主の鼻にキスをするのも、飼い主のあなたのことを、もっと知りたいと思っているのかもしれませんね。
ただし、猫同士の場合でも、嫌いな相手とは行わないため、愛情の証だと受け止めても良いかもしれません。もし飼い主さんから顔を近づけてみて、猫が逃げずに鼻にキスをしてくれたら、飼い主さんのことを好きだと考えて良いと思います。
猫の鼻へのキスはマーキングかも
飼い主さんが外出から帰ってきたら、鼻にキスしてくる場合は、実はマーキングしていると考えられます。外から違うニオイを付けてきた飼い主さんを、敏感な猫は感じ取り鼻にキスして、自分のニオイを飼い主さんに擦りつけているのです。
このような猫の行為は、飼い主さんを自分のものを周囲にアピールするためのマーキングです。飼い主さんとしては嬉しいような気もしますが、猫の鼻や口まわりから分泌されているニオイを付けられていると言うことを理解しておきましょう。
鼻ではなく指先をかざすと、猫はニオイを嗅ごうとします。これは指先と鼻を勘違いしてニオイを嗅ごうとしているとも言われています。賢い猫にしては、少し面白い行動ですね。
実は突起物を見るとニオイを嗅いで確認する習性を猫は持っているからなのです。そのため、鼻へのキスは全てその習性のためとも考えられると言うことですね。
猫のキスで人間が体調俯仰に?衛生面を考えるとNG
猫にキスをされるのは嬉しいのですが、実は猫の口の中にはパスツレラ菌と言う菌が常在菌として存在しています。猫にとっては無害ですが、人間の体の中に入ると風邪に似た症状が見られることがあります。
その他にコクシエラ菌やカプトサイトファーガー・カニモルサス細菌など、猫から人へ感染するケースもまれにあります。
猫や犬から人に感染する人獣共通感染症は世界中で300種類もあり、引っ掛かれたり噛まれたりするだけでなく、日常的に猫や犬とキスをしたり、食器を共有することにより感染率が高くなるものもあると言うことを心得ておかなければいけません。
たまに猫とキスするくらいでは、感染症にかかるとは考えにくいですが、猫に触れたあとは、手洗いを忘れないようにすることも大切です。特に食べ物を触る場合には、しっかり手洗いをしておくようにしましょう。
また、糖尿病などの持病がある人や、小さなお子さんや高齢者など抵抗力が弱っている人は、病気を予防するためにも、猫の鼻キスなどは避けるようにしましょう。
まとめ
猫が人の鼻にキスをするのは、良好なコミュニケーションの手段です。ニオイに敏感な猫のためには、香水を頻繁にかえるなどの行為は猫を戸惑わせるので避けるべきです。鼻キスだけでなく、色々なしぐさで飼い主さんを癒してくれる愛猫と仲良く暮らしていきたいものですね。