Dog with tasty macaroon

■ ペットにとっておやつとは

普段食べている食事以外に、おやつを与えているという飼い主さんは多いのではないでしょうか。

通常の食事であるドッグフード・キャットフードと呼ばれるタイプのものは「総合栄養食」と呼ばれ、そのフードと水だけで健康を維持出来るように栄養バランスを調整されている食べ物です。

一方、一般的におやつと呼ばれる物は、しつけのご褒美や飼い主とのコミュニケーションの手段として食べさせる機会が多い食べ物です。また、足りない栄養素を摂取させるための「間食」に分類されています。この間食、実は、1日あたりに必要なエネルギーの20%以内に制限するよう作られています。

ペットにとってご褒美となるぐらい、美味しい物なのですが、やはりあげすぎると栄養が偏ってしまったり、栄養過多で肥満になってしまうことがありますので、おやつをあげる頻度には注意が必要です。

■ おやつ、あげすぎてませんか?まずはチェック!

□1. おやつを1日にあげる量は決めていない
□2. 家族がそれぞれおやつをあげている
□3. おやつをあげても足りないと催促してくる
□4. おやつは食べるがフードを食べてくれない
□5. 歯磨きガムをあげている
□6. おやつにキャベツなどの野菜をあげている
□7. 最近、肌荒れや痒みなどの皮膚トラブルが見られる
□8. 最近、下痢や軟便が続く
□9. 最近、吐くことが増えた
□10. 太ってきた

☑︎ 1~3番はおやつのあげ方のチェック

1日にあげるおやつの量を決めること。
おやつをあげる家族が何人かいる場合、それぞれが1日にあげる量を決めるなどしてください。ペットにとっておやつはやはり美味しい物なので、もっともっとと催促してくることでしょう。犬の要望に応えていると、4番のように主食を食べなくなってしまう・・・なんてことにもなりかねません。

☑︎ 5,6番にチェックが入っている場合、少しあげかたに注意

歯磨きガムはわんちゃんが噛むことで食べカスを取り、歯石にならないようにするおやつです。なのであまり噛まずに丸飲みしてしまっては意味がありませんし、1日に何本もあげる物ではありません。ちゃんと時間をかけて噛むようにコントロールしてあげる必要があります。

おやつは太るから、野菜をあげているというかたも多いですね。歯ごたえも良く、生のキャベツの芯を好んで食べるわんちゃんも多く、ミネラルやビタミンも豊富で良いとこづくしなように思いますが…どんな食べ物でもあげすぎには注意です。
実は、わんちゃんは野菜の消化が苦手な生き物。野菜の食物繊維が逆に便秘を引き起こしたり、嘔吐の原因となったりもします。生よりは茹でで上げた方が消化には良いそうです。

☑︎ 7~9番の症状が出ていたら?

これらの症状がすべておやつが原因とは限りません。ですが繰り返す、原因がはっきりしないという場合、普段あげているおやつを変えてみることで改善する場合もあります。

☑︎ 10番にチェックが入ったら、ダイエットを考えましょう

ダイエットをするのにまず一番最初に量を見直すのがおやつになります。

■ おやつをあげすぎたら、どうなるの?

おやつのあげすぎで一番問題になるのが肥満です。肥満はあらゆる病気の原因となります。
肥満が原因の主な病気は以下の通りです。

・心臓疾患
・椎間板ヘルニア
・膝の脱臼
・糖尿病
・猫ちゃんでは尿石症の原因の一つでもある

ペットの肥満を解決するには食事管理が主になります。主食のフードをよほど多くあげすぎているというのでなければ、太る原因はほとんどがおやつのあげすぎということになります。
例えば、今まで2本あげていたジャーキーを1本に、足りないと催促されるのなら幾つかにちぎってあげるとごまかすことも出来ます。

また、ジャーキーなどの脂分の多いおやつをあげすぎることは、脂肪肝の原因となります。おやつの着色料や酸化防止剤が肝臓の機能に負担をかけるとも言われていますので、注意して与えなくてはいけません。
肝臓は人間でも「沈黙の臓器」と言われるだけあって、なかなか症状が現れません。食欲不振や体重減少などの症状が出てくる頃には、病状がかなり進んでいるということもあるのです。
健康診断などで肝臓の値がちょっと高めだと言われたり、よく下痢・軟便や嘔吐をするという場合は、脂肪分の多いおやつを控えてみると改善することもあります。

わんちゃんもそれぞれ体質・体型が違います。おやつをあげる量もそれによって調整していかなければいけません。
おやつやフードの適切な量がわからない場合は、かかりつけの獣医さんに相談するといいでしょう。

この記事を書いた人:加藤 由生子 先生

酪農学園大学獣医学科卒業。卒業後、日本獣医中医薬学院にて獣中医学の資格を取得。
現在はアニマルクリニックまりもにて診察、経営のノウハウを勉強中。
今年度中に動物鍼灸を中心とした診療所を開業予定しています。

 ペットスペース&アニマルクリニックまりも :http://petspace-marimo.com/