週末、ちょっとの時間、家を空けただけでも、愛犬が不安になってしまうことはありませんか?それはもしかして、分離不安症になっているかもしれません。単純に不安なだけでなく、そのままパニック状態になってしまうこともありますので、注意が必要です。普段の生活や飼い主との関係性から見直してみましょう。
■ お留守番でパニックに!?犬の分離不安症とは
お留守番になった瞬間からそわそわと落ち着きがなくなってしまう犬がいます。飼い主さんがお出かけの準備をしている時から不安となり、お留守番するとパニック状態になってしまうことも。それは、「分離不安症」の症状と言われています。犬の分離不安症とは、飼い主さんが外出している時に犬が不安のあまりに問題行動を起こしてしまう状態を言います。
飼い主にとっては、少しのお出かけであっても、犬にとっては、「なぜおいて行かれるの?」「本当に、帰ってくるの?」と不安で仕方ありません。また、お留守番が長くなると、あまりに不安な状態で吠え続けたり、お部屋の中を荒らしてしまう、帰ってきたら攻撃的になっているなど、寂しさや甘えたさだけでなく、パニック状態になることもあります。
攻撃性につながってしまうほど不安が強い場合は、獣医師や専門のトレーナーに相談するなど対策が必要になってきます。人と一緒に暮らしていく上では、「留守番」は必要なことで、一緒に暮らしていく上でのルールとしてトレーニングしていく必要があるのです。
■ 飼い主さんとの関係を改めて考えること
留守番になると、不安が強くなってしまう犬の場合、根気よくトレーニングしていく必要があります。と同時に、飼い主さんとの関係を見直す必要も出てきます。飼い主さんをリーダーとした関係性ができていること、そして、犬も自立していることが大切なのです。そのためにも、子犬の頃に、様々な社会経験を通して、しつけをする必要があります。リーダーのもとでの生活では、安心して過ごすことができるんだということ、また指示に従うことができるという信頼関係性が必要です。普段、飼い主さんがいる時であっても、いつも犬とべったりでは、この関係性はできません。メリハリのある生活とコミュニケーションが必要になってくるのです。
普段から、犬をひとりにする時間と一緒に遊ぶ時間をしっかり作るようにしましょう。そして、突然、長時間のお留守番をさせるのではなく、短時間からでも、少しずつお留守番をさせるトレーニングをしていきましょう。帰ってきてから、たくさん褒めてあげることで不安を取り除きます。このとき、寂しさから起こっている愛犬の問題行動を怒らないしてあげることがポイントです。
■ 留守番の際に愛犬のためにできる工夫とは
留守番をさせる時は、可能な限り、愛犬が不安にならないように工夫してあげましょう。普段から、サークルやハウスがパーソナルスペースとなっていれば、その中でお留守番させてもよいでしょう。広いお部屋の中では、かえって不安を高めてしまうこともありますので、空間を仕切ってあげることも工夫のひとつです。留守の際に、夢中になれる大好きなおもちゃなどを与えてあげてもよいでしょう。ただし、誤飲には十分注意しなくてはいけません。大好きなおやつなどを詰めることができる「コング」があります。中のおやつを取ろうと必至になって、遊んで過ごすことができるので、お勧めです。
あまりに、不安が強い場合は、専門のトレーナーやペットシッターなど、専門家のサービスにお世話をお願いしてみることをお勧めします。お散歩に行ってもらう、遊んでもらうなど、愛犬の気分転換になることをお願いしてみるとよいでしょう。
■ まとめ
犬にとって長時間のお留守番はストレスになるもの。しかし、帰ってきてからも、普段通り過ごすためには、お留守番に慣らしておく必要があります。リーダーである飼い主さんとの信頼関係や、自分の安心できるスペースは、犬にとって不安を和らげる要素なのです。愛犬との生活でお留守番は必要なものですので、普段からトレーニングを行い、事前にしっかりと準備をしておくことが大切になるでしょう。