A cat in a home office

とっても俊敏な動きを見せてくれる猫ですが、時に着地に失敗して、落下事故を起こしてしまうなんてこともあります。思わずこちらがびっくりしてしまうほど、ゴツンと大きな音がしたときに、気を付けるべきことをご紹介します。

■ 猫が高いところから落下しても大丈夫?

猫は高いところが大好き。お部屋の中でも、高いところに行ってくつろいでいたりしますが、突然の来客にびっくりして高いところに逃げてしまうこともあります。高いところが大好きな猫は、落下しても体のバランスのとり方がとても上手で、2階ぐらいの高さから落ちても平気なこともあるぐらいです。高いところからのジャンプがとても上手な猫ですが、思わぬハプニングで落下事故になってしまうこともあります。爪をひっかけることができたり、下にクッションとなる物があれば、衝撃をおさえることができますが、びっくりした拍子にそのまま怪我につながってしまうこともあります。

運動不足で体がなまっていると、落下した時のバランス能力も衰えてしまうものです。愛猫の適正体重や食事コントロールはできているでしょうか?運動不足になっていないでしょうか?肥満の体で落下してしまうと、関節にも負担をかけてしまうことになります。

■ 猫が高いところから落ちてしまったら?

猫は高いところから落下してしまっても、抜群の運動神経で、体を上手に回転させ絶秒なタイミングで着地します。これは、ほ乳類の中でも、体のバランスを保つ半規管と前庭が発達しているからと言われています。また、回転している時でも、瞬時に、水平方向を認識する能力も持っているため、体を回転させながら落下することができるのです。

お部屋の中で遊んでいても、着地に失敗してしまうことがあります。また、絶妙なバランス感覚と発達した筋肉で上手に着地した場合であっても、見た目にわからなくても、筋肉や関節を傷めてしまっている場合があります。すぐに動き出したとしても、うずくまっていたり、足をひきずったり、あまり運動しなくなったなと感じたら、早めに獣医師の診察を受けましょう。

また、猫が誤って高いところから落ちてゴツンと大きな音がした場合は、体のチェックをしてあげるようにしましょう。口の中を切って出血してしまっていることがあります。万が一、外に落下してしまった場合、体の外側だけでなく、内臓が傷ついてしまう危険性も。その場合は、鼻血や肛門など、様々な場所から出血することがあります。猫の体をできるだけ動かさないようにし、すぐに動物病院に連れてきましょう。

■ 猫の落下事故を予防するために

猫の落下事故を防止するためには、日ごろから室内やベランダ、危険と感じるところに対策をしておくことが大切です。お部屋の中であれば、キャットタワーの安定性を常に確認しておくこと、子猫であれば、下にクッションやマットなどを敷いて関節への負担を和らげてあげましょう。また、お部屋の中では、段階的に高いところに上って下りてくることができるように、家具の配置の仕方を工夫しておく必要があります。

外に出ることが大好きな猫もいるかもしれませんが、マンションのベランダであっても、落下事故の危険性はとても高いものです。そもそもベランダに出さないように気を付けたり、出す場合は転落防止のネットを設置し、手すりから滑らないように注意しておくようにしましょう。

■ まとめ

猫が思いっきり落下してしまった時は、パニックにならず、まずは冷静に猫の体をチェックしてあげましょう。見た目には異常がなくても、体を痛めていることもありますので、しばらくは見守ってあげるとよいでしょう。しかし、症状が出ていない状態であっても、獣医さんにチェックをしてもらうことをオススメします。日が経って大丈夫かなと思った頃に、突然死に至ることもありますので、何か起こる前に専門家に診てもらうことを推奨します。