家に帰ってきた時に「あれ?家が犬臭い・・・」と感じることはありませんか?ペットを飼っている人なら誰しも悩んだことのあるペットの臭い。しかし動物だから臭うのは当たり前と放っておくと大切なペットの病気を見逃してしまうことになるかもしれません。
ワンちゃんが臭いな・・・と感じたら疑いたい病気の可能性を身体の部位ごとに紹介します。
■ 全身の悪臭
しっかりシャンプーやブラッシングをしてあげているのにワンちゃんから体臭が消えない場合は皮膚炎などの皮膚病を発病している可能性があります。皮膚に炎症があっても、普段毛が生えているため気づきにくいので、皮膚に湿疹やかさぶた・膿ができていないか確認してあげましょう。
皮膚炎で疑いたい病気は2つあります。
☑︎ 脂漏症
脂漏症(しろうしょう)皮膚炎は別名「マラセチア皮膚炎」とも呼ばれます。マラセチアとは酵母の一種で、犬の外耳道・肛門・指の間・口・皮膚粘膜などに常在しています。しかし加齢にともなう犬の免疫力低下や脂質の過剰分泌、皮脂成分の変化などが原因でマラセチアの酵母が病原体と化してしまうと言われています。
主な症状
カビのような悪臭・フケの増加・脱毛・べとつき・発疹と紅斑など
詳細はこちら>>脂漏症
☑︎ 膿皮症
膿皮症(のうひしょう)とは、犬の皮膚上で菌が異常に繁殖してしまいそこから化膿して膿が発生してしまう症状です。皮膚の免疫力低下にともない細菌が皮膚に侵入して増殖して発病します。皮膚炎の中でも最も犬がかかりやすいとされている病気です。膿皮症のなかでもその病状は3つに分類され、それぞれ表在性膿皮症、表層性膿皮症、深在性膿皮症に分かれます。
主な症状
化膿とかさぶた・発疹・かゆみ・脱毛・痛み・発熱
詳細はこちら>>膿皮症
■ 耳の悪臭
耳から悪臭がする際に、一番に疑いたい病気が外耳炎です。犬の正常な耳垢は少し黄色がかった白色のもので、あまりベタつきはありません。しかし悪臭とあいまって耳垢が黒色・赤茶色・赤褐色でベタつきを伴うものが出てくる場合はまず外耳炎の可能性が高いです。
主な症状
・耳が赤くただれている
・ベトベトして黒色に近い耳垢が出る
・耳をよく掻く、こすりつける
・耳を触られるのを嫌がる
耳が垂れている犬種やレルギー体質の犬種が引き起こしやすい病気です。飼い主さんが耳掃除をするだけでは根本的な解決にはつながらないので、医師に診てもらって薬を処方してもらう必要があります。
詳細はこちら>>外耳炎
■ 口臭
ワンちゃんが飼い主さんの顔を舐める光景は愛犬を飼っているお家ではよく目にしますが、そんな時ワンちゃんの口が「くさい!」と、思わず顔をしかめてしまうことはありませんか?犬の口臭の原因は、「歯周病」「胃腸の調子が悪い」「食べ物が合っていない」の3の可能性が挙げられます。しかし多くの口臭の原因は「歯周病」で、3歳以上の犬の役8割が歯周病になっているとも言われています。
(詳細はこちら>>歯周病)
人間のように、毎日歯磨きをしているワンちゃんは少なく、歯垢が溜まって歯石となって いるケースが非常に多いです。固まってしまった歯石は普通の歯磨きでは、なかなか除去できません。歯垢をためないためにも、こまめに歯磨きをすることをすすめます。
しかし歯磨きを嫌がるワンちゃんが多いのが現実です。歯磨きを習慣化させるためのポイントを紹介します。
・日頃から口に触れられることを慣らす
・ガーゼなどで歯をこする
・歯ブラシに慣らせて少しずつ磨く
以上3点を意識して取り組むだけで、ワンちゃんの歯磨きに対する反応はだいぶ変わります。これでもダメだった場合は、歯磨き効果のあるガムやオモチャの使用・医師への相談をおすすめします。
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いかがでしたか?
動物だから臭うのも仕方ない…と放っておいたら「実は病気だった」とならないためにも、ワンちゃんの悪臭の原因をしっかりと把握しておきましょう。