人間には乾燥による肌トラブルがありますが、犬にも乾燥よる肌荒れが起こります。季節の変わり目や、秋になってくると、愛犬の被毛に、艶が無くなりパサついてきたなどと言うことはないでしょうか?また、痒がっている様子は見られませんか?
犬の肌は、元々乾燥に弱い敏感肌。乾燥による皮膚トラブルが起こりやすいのですが、予防と注意で防ぐことができます。そこで、今回は乾燥による皮膚病について、ご紹介させていただきます。
犬の皮膚は乾燥に弱い?乾燥によって起こる皮膚病
犬の皮膚は人間の皮膚と比べてとても薄く、その薄い皮膚を守るために被毛が肌の保湿や保温をする役割を持っています。しかし、スムースコートやシングルコートの犬種は、被毛が非常に少なかったりするので、乾燥に弱く注意が必要です。また、保湿性が高いダブルコートやロングコートの犬種でも、不衛生である場合は充分に保湿できず、皮膚にトラブルを起こすことがあり、そのため、充分なケアを定期的に行う必要があるのです。
犬の体の中で、乾燥しやすい場所は被毛におおわれていない部分で、毛が薄いお腹まわりや肉球の部位。ここは、特に乾燥しやすい場所です。皮膚の乾燥が進むと起こりやすいのが脱毛です。
乾燥で起こりやすい皮膚病と言えば、膿皮症と言い代表的な犬の皮膚病です。皮膚のなかには、いつも常在菌がいます。普段は健康を保つために活躍してくれている、この常在菌が乾燥や免疫力の低下、加齢などにより異常に繁殖し湿疹や炎症を引き起こす皮膚病です。
皮膚の乾燥から守るポイントとは
乾燥による皮膚のトラブルを予防するには、保湿や免疫力を低下させないこと、食事に気をつけることが大切です。
保湿
室内で犬を飼っている場合、暖房器具の使用による乾燥には注意が必要です。部屋の湿度に気を配り、エアコンなどによる空気の乾燥が多い場合は、加湿器で、湿度60%前後保っておくようにしましょう。
バランスの良い食事
乾燥がひどい場合、生肉や野菜中心のバランスの良い食事を食べさせるようにしたいものです。免疫力アップに必要な栄養素であるオメガ3脂肪酸とオメガ6脂肪酸を上手に摂取させるようにしましょう。
免疫力アップは腸内環境を整える
免疫力が低下しているときは、腸内環境が悪化していることが多く、腸内環境を整える栄養素を摂る必要であります。
シャンプー剤に注意しよう
皮膚が乾燥するとバリア機能が低下し菌が浸入しやすい状態になります。シャンプーのし過ぎは、皮膚に必要な皮脂も落とし過ぎて乾燥がひどくなります。使用するシャンプー剤は、刺激の弱い天然素材の優しいシャンプーを使用しましょう。
乾燥で皮膚病になった場合の治療法について
乾燥は皮膚にとって大敵であることは分かりましたが、もし乾燥で皮膚病になった場合、どのような治療が行われるのでしょうか?
動物病院に犬を連れて行くと、まずは、ダニやノミがついていないかチェックが必要です。そこから、皮膚病の原因を追究していきます。
ダニやノミが原因でない場合、犬の皮膚トラブルは膿皮症またはアレルギーです。膿皮症の場合の治療は、抗生物質の処方と皮膚病専門のシャンプー剤を行います。
また乾燥でひび割れしやすい肉球には、保湿クリームを塗ってあげましょう。小まめにブラッシングをすることで、血行を促進し、保湿効果を高めます。
膿皮症は日頃のケアが大切です。膿皮症の感染を放置していると、他の病気に感染するおそれがあります。早期発見早期治療が行えるようにしましょう。
愛犬の肌荒れも、飼い主さん自身で状態を判断すると、さらに悪化する可能性があります。いつもより、掻く行動が多かったり、皮膚を気にしているそぶりがあれば、獣医さんに相談するようにしましょう。病院につれていく必要があるかないかを判断ができない場合は、webサービスを通じて相談することも可能。病院につれていく時間がない場合、まずはwebで相談してみることをオススメします。
まとめ
犬の乾燥肌は深刻な問題です。冬場になると温かいコタツに潜り込む犬も多いはずです。
コタツは、体から水分が蒸発し乾燥を引き起こします。保温のためと着せている服も、着せすぎていると湿気がこもり温度調節ができなくなります。できれば室内では服を着せずに過ごさせるようにしましょう。
しっかりとした乾燥対策で、愛犬を皮膚のトラブルから守ってあげることが大切ですね。