犬 いじめ 喧嘩
犬を1頭で飼う場合、飼い主の愛情を一心に受けることができるため、その犬は特にほかの犬と張り合うことはありません。しかしながら、犬は本来集団で生活をする習性を持ち、犬同士の中で成長する多頭飼いもしあわせな環境です。ただその多頭飼いの場合、しばしば起こるのが犬の世界のいじめ。人間と同じように、犬の世界にもいじめが存在します。

多頭飼いの犬同士に起るいじめの原因とは

多頭飼いをしている飼い主は、犬同士がじゃれあっているのと喧嘩をしているときの区別がつきますか?実は、多頭飼いをするときに犬同士のいじめが起こることがあります。
もともと飼っている先住犬が、新しく仲間に加わった犬をいじめるケースです。特に新しい犬が子犬の場合ターゲットにされやすく、あげたエサを横取りしたり、お気に入りにおもちゃを取り上げたりと、いじめを行います。

今まで一匹で飼われていて、飼い主の愛情は自分にだけ向けられてきたものが、新しい犬が来た場合、どうしても飼い主を取られてしまったような嫉妬心が犬にも芽生えます。おとなしくしつけもしっかりとできた先住犬が、新しい犬が来た途端に言うこと聞かなくなると言ったケースもあります。

飼い主が世話をする順序を、新しい犬から始めることで先住犬は順序通りの扱いを受けていないことに不満を持ってしまうことが、原因となっていることは明らかです。

新入り犬がいじめる側になるケース

犬 いじめ 喧嘩
先に飼われている犬がおとなしい性格であった場合、多頭飼いをするときに慎重に新しい犬を選ぶ必要があります。新しい犬が活発で人懐っこい上に好奇心旺盛な性格である場合、完全に立場は逆転し、先住犬を新入り犬がいじめるケースがあります。

新入り犬が先住犬にちょっかいを出し過ぎる場合、おとなしい性格の先住犬は新入り犬を苦手な存在としてしまいます。犬は群れとなったとき自分の順位を付けたいと言った習性を持っています。飼い主がしっかりとした優先順位を示さず、目新しい新入り犬を飼い主が優先する行動を取ると、新入り犬を増長させることとなり、先住犬は増々卑屈になって萎縮してしまいます。

萎縮し尻尾を下げて降参する先住犬に、新入り犬が容赦ないいじめもすることも考えられます。犬同士のいじめが起こる原因の多くは、飼い主の態度で決まることが多いことを心得ておく必要がありますね。

多頭飼いでいじめを起こさないポイント

犬 いじめ 多頭飼い
多頭飼いをしたいと考えた場合に大切なことは、先住犬の犬種と性格を理解する必要があります。

一般的に多頭飼いに適している犬は、好奇心が強く、人懐こく、のんびりした性格と言った特徴を持っていることが望ましいです。そのような犬の場合、多頭飼いを始めた場合に、自分から親しくなろうと積極的に近づいていきます。

先住犬も新しい犬のどちらもそのような性格であれば、友好的に群れを組むことができます。また犬種では大型犬の場合、割とのんびりした性格が多く、多頭飼いを始めてもストレスなく過ごすことが多いです。

また多頭飼いに向かない犬は、甘えん坊、攻撃的、臆病と言った性格の犬です。多頭飼いを始めるときには、できるだけ先住犬を立てて新入り犬に家のルールを教えることは必要です。しかし犬も飼い主も快適に過ごすためには、飼い主は犬同士が決める順位争いに介入することは避けるべきです。飼い主は、犬同士の中で性格や力関係で新たな順位を付けていくことを見守りましょう。

多頭飼いで、どちらかの犬のストレスになっていませんか?

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多頭飼いをした場合、犬は飼い主に優先順位を明確にして接してほしいため、いじめと言った行動をすると考えられます。犬同士の関係性を理解して、接してあげると犬のストレスも軽減されます。人間も犬もストレスは万病のもとです。ストレスから病気になることは少なくありません。多頭飼いのストレスが気になる場合は、獣医師さんに相談してみるのもいいでしょう。食欲がない場合、排泄状態がよくない場合は、犬同士のコミュニケーションを動画に残した上で相談することをオススメします。

飼い主はその優先順位を意識して、犬たちとのコミュケーションを取るように心がけると犬たちも安心して仲良く暮らすことができるのではないでしょうか。