病院嫌いの猫は多いですが、病院へ連れて行くのが可哀想だからといって通院が怠ると、適切な治療を受けられません。そこで、猫に病院を好きになってもらうための方法についてご紹介しましょう。
■ たくさんの動物がいる待合室では、できるだけ興奮させないようにしましょう。
待合室では、他の猫と隣り合わせになったり、猫専門の病院でない場合には犬と一緒に待つということも考えられます。初めて見る大きな犬に怯えてしまったり、他の猫と目があっただけで怒り出す猫もいます。診察前には興奮させないよう、できるだけ他の動物との接触を避けるように離れて座るようにしましょう。
待合室でキャリーバッグにカバーを掛けるなどの工夫も効果的。普段から愛用のタオルなど、布を掛けてあげると安心することがあります。
■ 人見知りの猫が、安心して診察をはじめられる配慮をしてあげましょう。
家で、飼い主と一緒にいるときはリラックスしている猫も、知らない人が来れば隠れてしまいます。猫は、人見知りする動物です。慣れない場所に行くことを嫌いますし、体のあちこちを触られたり、嫌な思い出が多い病院は、反射的に嫌がってしまうのです。
それでも、予防接種や病気や怪我の治療のために病院には連れて行かなければいけません。飼い主は、スムーズに診察してもらえるように協力する必要があります。
■ キャリーバッグの選び方で病院嫌いを克服しよう。
猫の診察にキャリーバッグを使用する場合、バッグ上部がオープンに出来るものを選ぶと、そのまま診察をすることが可能です。横にしか開かないタイプですと、嫌がる猫をキャリーバッグから引きずり出すことで、興奮がひどくなることもあります。無理はしないようにしましょう。
■ キャリーバックから出る時は、猫のペースを優先しましょう。
移動手段にキャリーバッグを使用している場合は、必ず飼い主がキャリーバッグから猫を出してあげましょう。その際、できるだけ飼い主のほうに向けて出すと、恐怖感が薄れると言われています。
キャリーバッグを少し傾けることで、猫自身が自ら出て来るようにしましょう。
猫は手先を触られることを嫌います。間違っても猫の手を引っ張ることはしないようにしましょう。両手両足を下から支える様に持ち上げて、キャリーバッグの中で宙に浮かせるようにするとスムーズに出せます。日頃、キャリーバッグを使用する際にはこの方法で出すようにしていると、病院でもスムーズに対処できます。
■ 処置中、手助けを頼まれた場合は、穏やかに対応することがポイントです。
処置は、獣医と助手で行われることが多いですが、興奮が強いと、時には飼い主の手伝いをお願いされる場合があります。猫の後ろから、肩甲骨を上から手で覆う姿勢を取りましょう。手を広げて猫に接触する部分を大きくすると、安心しやすくなる。肩甲骨を押さえていれば、猫様お得意の猫パンチも出せませんね。
■ 優しく、声をかけてあげましょう。
さて、一番重要なのが、診察中に飼い主が猫に掛けることです。大きな声で「がんばれ!!」や「おとなしくしなさい!!」などと言っても、猫様は言うことを聞きません。普段のトーンで穏やかな声で、声を掛けて安心させてあげましょう。
診察を嫌がっていた猫も処置が終われば、自らキャリーバッグに入っていきます。病院から帰ったら、ご褒美におやつをあげてみたり、頑張ったねと声をかけて、安心させてあげてくださいね。