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犬や猫のフィラリア予防は、1年のうちいつからいつまで必要でしょうか?
蚊がいる夏の暑い時期だけフィラリア予防をすれば、安心だと考えている飼い主は多いのですが、涼しくなった秋にも蚊は大量にいて、愛犬、愛猫を狙っています。今回は、恐いフィラリアの予防についてご紹介します。

■ フィラリア症ってどんな病気?

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フィラリアとは寄生虫のことを言います。フィラリアに感染した蚊が犬や猫を刺すと、
蚊の中にいたフィラリアの幼虫が皮膚から侵入します。皮膚の下もしくは筋肉で2~3カ月成長を続けてから血液に浸入して心臓へと向かいます。またそこで成長を続けて、3~4カ月後には子供を産みます。

その子供は血液の中にばら撒かれた状態になり、フィラリアの赤ちゃんが血液中にいっぱいになります。それ以上は成長しませんが、その感染した犬を蚊が刺して、次にまた違う犬を刺した場合、他の犬にフィラリアが感染してことになります。

フィラリアに感染した症状が出るころには、心臓にたくさんのフィラリアがいて、かなり進行した状態です。心臓まで達したフィラリアを取り除くことは容易なことではありません。

進行した症状としては、長い潜伏期間を経て急に食欲不振になったり、お腹が大きく膨らむ症状がでます。散歩をするのを嫌がったり、フラフラして倒れる場合や、赤い尿が出たりします。

このように症状が進むまえに予防薬を処方しておく必要があります。

■ フィラリア症予防薬について

Dog Healthcare: vaccination.

フィラリアの予防薬は実は残念ながら予防薬ではありません。フィラリアのお薬は、身体に入ったフィラリアを駆除するお薬と考えると分かりやすいですね。

このフィラリア予防薬には種類があり、錠剤、散剤、ビスケットタイプ、チュアブルタイプ、首に垂らすスポットタイプ、注射タイプがあります。

6カ月持続できる注射タイプ以外は、毎月一回忘れずに処方することが必要です。
このフィラリア予防薬を医師に処方してもらう時には、血液検査をする必要があります。

体重に見合った量の薬を使うことも大切なことで、薬が少なかった場合キチンとした予防効果が得られません。

このフィラリアの予防薬は、安全性が高く副作用が起こる可能性も極めて低いと言われています。もし副作用が出た場合、症状は下痢や嘔吐などといったものです。

■ フィラリア予防薬を飲む期間とその効果

フィラリアは、蚊が飛び始めた1か月後くらいから、蚊を見なくなってから1カ月後の12月まで投薬することが必要です。

フィラリアの成長速度に合わせると、1カ月後はまだ幼虫の段階で、この時期に投薬を行うと効果があります。

蚊が出始める時期も、暖かい地方や寒い地方では違いがありますので、住まわれている環境に合わせて投薬を行いましょう。地球温暖化のせいか、冬寒くなっても蚊を見かけることが多くあります。蚊を見かけなくなっても忘れずに投薬を続ける必要があります。

残念ながら、フィラリア症に感染した場合、初期の頃には症状が見られません。症状など異変が見られた時には、かなり進行している状態で、治療薬を投与することが必要です。

■ まとめ

フィラリア症は、かなり恐い感染症です。何が何でも予防が1番大切です。きっちりと処方された予防薬を、毎月同じ日に投薬することで効果があります。夏が過ぎ秋口に入っても必ず予防薬を投薬するようにしましょう。