夏から秋にかけて増える雷は、人間でも思わずドッキリしてしまいます。そんなとき横目で猫を見てみると、丸くなって怯えていたり、ゴロゴロと鳴いていたり、そばに寄ってきたり…猫たちは雷鳴や雷光をどのように感じているのでしょうか。雷中の猫の心理を探っていきましょう。

■ 猫は雷が怖いの?

Sad cat

これは猫の品種によって大きく差が出ます。ラグドールやスコテッシュフォールド、ブリテッシュショートヘアなどおとなしい品種の猫ほど雷を怖がる傾向にあります。一方でアビシニアンなど活発な品種の猫は、比較的雷などの大きな音を怖がらないと言われています。

また、毛の種類によっても差が出ると言われ、短毛種より長毛種の方が大きな音を怖がる傾向があるそうです。

品種や毛の種類は一つの指標にではありますが、必ずしも当てはまるわけではなく、猫それぞれ性格が異なるため日々の行動の中でその特性に気づき、自分の猫の性格を捉えておくと良いでしょう。
特に、大きな音や何かしらの気配に敏感で怯えがちな猫には雷鳴の際も注意が必要です。

■ 雷に怯える猫に飼い主がしてあげられること

猫

いざ雷が鳴り、猫が怯えている!そんなとき猫を落ち着かせるために飼い主ができることを見ていきましょう。

飼い主さんが愛情表現をしてあげること。

抱っこする、撫でる、名前を呼んであげる、そばについているなど積極的にスキンシップをとってみましょう。
慣れ親しんだ飼い主さんの匂いと声を感じることで、雷鳴のインパクトを緩和します。

隠れられる場所を用意してあげること。

箱や屋根付き小屋、こたつや押入れスペースにベッド下など、怖がる猫が逃げ込めるような空間作りが有効です。
猫はパニック状態になると狭い場所に入り込もうとする習性があるため、小狭く安全でくつろげる場所を確保してあげましょう。

■ 雷から学ぶ、猫への配慮

pixta_19068678_M

普段、猫の耳はピンと立っている状態なのはご存知でしょうか。しかし、雷に怯えている猫を見てみると耳が折れ曲り、伏せた状態になっていることがあります。これは周囲で大きな音がしている時も同様の耳が見られます。これは猫が恐怖を感じた時にする耳の状態と言われています。

猫の耳は特殊で、周辺の筋肉が発達しているため180度向きを変えることができ、聞きたい方向に向けて意図的に耳を動かすことができます。そして猫は人間よりもはるかに聴覚が優れているため、雷のような突発的な大きな音がストレスに感じます。
以上のことから、猫は突然の雷雨にストレスと恐怖を感じ耳を伏せているのです。

この猫の意思表示を見逃すことなく、雷のような不可避な音はさておき、掃除機やステレオなど猫のストレスになりやすい大きな音が出るものは極力避けてあげましょう。