猫は自らの意思で食事をとったり、間食することができません。どれだけおなかが空いても、私たち人間からえさをもらわなくては食べられない猫。そのため誤って落ちているモノや食べられないモノを気づかないうちに食べてしまうこともあります。中には、猫の命に関わる危険な誤飲も。そこで今回は猫の誤飲に気付いてあげる方法、猫にとって危険な誤飲物、誤飲発見時の対処方法の3つをご紹介します。
■異物を飲み込んだかもしれない、そんな時のチェック項目
餌以外のものを飲み込んだかもしれない!というときに確認すべきことを見ていきましょう。
・何も食べていないのに口をパクパク
・吐こうとしているが何も出てこない、えづく
・食欲がない
・呼吸が困難そう
・下痢や軟便
・ぐったりしている、元気がない
この項目のうち複数見られるものがあれば、誤飲の可能性があります。おもちゃなど食べ物以外の異物であれば胃を通過してしまう可能性があり、中毒を起こす食べ物の場合は消化が始まってしまう可能性もあるため、1時間以内に吐かせることが必要です。
一般の人が吐かせることは困難であるため、誤飲が疑われる場合はできるだけ早く獣医師さんに相談するようにしましょう。
また、病院に行く前に、
・何を飲み込んだのか(形、色、大きさ、数などを把握していると尚良い。同じものがあれば動物病院に持参する。)
・何時頃飲み込んだのか
の2つを確認し、病院に行く前に連絡することをおすすめします。誤飲の緊急性を伝え、すぐに診てもらえないようであれば他の病院をあたるようにしましょう。
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■猫にとって中毒性のある危険な食べ物とは
誤飲してしまうものは2つに分けられます。1つはおもちゃなど食べ物以外のもの、2つ目は猫にとって中毒性にある食べ物です。
まずは食べられるが猫にとって中毒性のあるものをご紹介します。
・ユリ科の食べ物および植物(タマネギ、ネギ、ニンニク、ニラ、ラッキョウ、アスパラガス、スズラン、チューリップ、ヒヤシンス、ユリなど)
・チョコレート
・生の豚肉
・カフェイン
・アルコール
特にユリ科のものは煮汁でも注意が必要です。どれも中毒を起こし、最悪亡くなってしまう可能性も高いので十分に注意しましょう。
そもそも猫には人間用の食べ物を与えないようことが重要です。人間用の食べ物は猫にとって塩分が多く、マグネシウムやリンも多量に含まれ尿路結石の原因になりかねません。猫の健康のためも、欲しがっても与えないようにしてくださいね!
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■命に関わる食べ物以外の誤飲物
続いて、食べ物以外の危険性についてご紹介します。人間より目線が低い猫、床に落ちている小物なのには特に注意が必要です。
特に注意すべきものの代表例は以下の通り。
・ ボタン電池
・串、楊枝
・ストッキング
・ビニールやポリなどの袋
・針類
・人間の薬
・タバコ
・糸や紐
これらを飲み込んでしまった場合、命の危険も考えられるので早急に動物病院を受診しなければなりません。
また、紙・ペットシーツ・石・布・木のクズなどは少量かつ細くなっている場合すぐに大きな問題にはなりにくいですが、胃腸を詰まらせる可能性もあります。注意深く容態を確認し、異変が見られたらできるだけ早く獣医師に診てもらうようにしましょう。