猫は遊ぶことが大好き。基本的に動くものが気になる習性がありますが、中でも特に猫が好むおもちゃの傾向があります。ここでは、猫が喜ぶおもちゃとその理由をご紹介します。
猫はどうしておもちゃで遊ぶの?
おもちゃにじゃれている猫の姿は愛らしく、無邪気に見えますよね。でも、猫は意味もなく遊んでいるわけではありません。猫の遊びには、狩りの能力を身につけたり運動能力を高めたりといった意味があります。
ハンターである猫にとって、一人前に狩りを行えるようになることは生死に関わる重大な問題。そのため、子猫のうちから遊びを通して狩りのコツを学んでいきます。兄弟猫とじゃれ合うことも、相手に対する力加減を知り、社会性を身につけることにつながります。
また、飼い猫の場合、野生の猫が狩りに使うエネルギーを発散するためにも遊びが必要になります。猫の本能的な狩猟欲求を満たし、エネルギー発散を助けるようなおもちゃをぜひ用意してあげましょう。
猫が喜ぶおもちゃって?
「愛猫にせっかくおもちゃを買い与えたのに、すぐに飽きちゃって…」なんて声もよく聞かれます。猫が長く興味を持って遊び続けるおもちゃとは、どんなものでしょうか?
ひもタイプ
棒や柄にひもが付き、その先に鳥の羽やネズミ形のおもちゃなどが付いているもの。ダイナミックな動きや、マットの下に隠して遊ばせることができるので、猫に人気です。ひもが長いので、飼い主さんはあまり動かずに広範囲で遊ばせることができます。
ワイヤータイプ
ワイヤーの先におもちゃが付いているもので、基本的には上記のひもタイプと同じように遊ばせます。ワイヤーの予測不可能な動きが生き物のように見えて、猫が興奮するおもちゃです。
じゃらし棒タイプ
別名「ネコジャラシ」と呼ばれる植物のエノコログサを模したおもちゃ。棒の先にエノコログサの穂先のような毛玉が付いていて、シンプルながら猫の心をとらえます。
ボールタイプ
前足で転がして遊べるおもちゃは、一人遊びに持ってこい。誤飲を防ぐためにも、与える時は「飲み込めないサイズであること」「猫の舌にくっつかない素材であること」を必ず確認しましょう。
光タイプ
壁や天井などに光を投影できるおもちゃ。ゆらゆら動く光に猫は激しく反応します。飼い主さんは手元を軽く動かすだけなので遊ばせるのがラクラク。細めの懐中電灯でも代用できます。
猫を飽きさせない遊び方
猫は基本的に「短距離走のランナータイプ」のため、短時間に集中して遊ぶことを好みます。1回の遊ぶ時間は短く、その分遊ぶ回数を多くしてあげるとよいでしょう。
せっかく買い与えたおもちゃに飽きさせないためには、「本物」を意識した動きを作ることが大切。猫の獲物となるネズミ、ヘビ、鳥、虫の動きを真似て使い分けることで、猫は狩猟本能をくすぐられ夢中になって遊びます。
たとえばネズミならチョロチョロと部屋中を駆け回り、敷物の下からひょっこり顔を出しては引っ込めるといった動き。ヘビならクネクネと地を這うような動きといった感じです。
また、猫は飽きっぽい面があるため、ずっと同じおもちゃを使っていると次第に使わなくなる場合も。市販のおもちゃを購入する時は同じものを大量買いすることは避け、数パターンを用意して一つずつ猫に与えてみましょう。
最初のおもちゃに飽きたように見えたら別のおもちゃを与えて遊ばせます。そうしてしばらく繰り返した後にまた最初のおもちゃを与えると、再び夢中になって遊ぶことがあります。
市販のおもちゃばかりが喜ばれるとも限りません。ヘアゴムや丸めたホイル、紙くずなどが好まれるケースも多くあります。ただし、身近なもので作ったおもちゃは安全性が考慮されておらず誤飲の危険性があるので、必ず飼い主さんの目の届く場所で遊ばせてください。
まとめ
猫を満足させるには、短時間でも集中してしっかりと遊んであげることが大切です。そのためには遊ぶ前に固いものは必ず片付け、誤飲の危険性のないおもちゃを選びましょう。また、短距離ランナータイプの猫があまり長時間運動すると、エネルギーを発散するどころかストレスをためる結果に。猫の呼吸が荒くなったり寝そべったりするようになったら、遊びはすぐに切り上げるようにしましょう。