猫 歩き方 変
猫の歩き方は、しなやかで野性的。全身のバランスを保ちながら、音もたてずに優雅に歩きます。そんな猫がいつもとは違うぎこちない歩き方をしていたら、体のどこかに異変があるかもしれません。愛猫の歩き方がおかしい場合に考えられる原因を探ります。

まずはケガの可能性を考えて

猫 歩き方 怪我
猫がいつもと違う歩き方をしている場合、まず疑うべきなのはケガ。さっきまで普通に歩いていた猫が急におかしな歩き方をしたら、ケガの可能性が濃厚です。

その場合、猫の足先や指の間、特に足裏の肉球を注意深く見てあげてください。肉球は、歩行時や高いところから飛び降りた時などに衝撃を吸収するクッションの役目を果たしています。

しかし、肉球はあくまで皮膚なので、尖ったものを踏んだり猫同士でケンカをしたりすれば傷付いてしまうことも。肉球をケガした猫は、その足を地面に着地させないように歩きます。また、事故などのアクシデントにより四肢を脱臼や骨折した時にも、同様に歩き方が不自然になります。

歩き方が不自然になる病気

猫 病気 原因
ケガだけではなく、歩き方に影響を及ぼす病気も数多くあります。しかし、病気の場合は、歩き方だけでなく他にも異常が現れることがあります。

中耳炎・内耳炎

耳の奥にある中耳や内耳に炎症が起こる病気。平衡感覚を司る部分に炎症が広がると歩行がふらつく他、眼振(自分の意志とは関係なく眼球が動く状態)、顔面神経麻痺などの症状が出ることも。

いずれも耳の中に痛みを伴うため、猫は頭をしきりに振ったり、人に触られるのを嫌がったりするようになります。治療としては、耳の中の洗浄や投薬が行われます。

白内障

眼球内の水晶体が白濁し、視力が低下する病気。白内障には、特定の猫種における先天性のものと、糖尿病などの病気や目自体の外傷、緑内障などの目の疾患が原因となって発症する後天性のものがあります。

猫は目が見えづらいためにふらついて歩いたり、壁伝いに歩行したりするようになります。治療は対症療法の他、外科手術を行う場合もあります。

肝性脳症

猫 肝性脳症
肝臓の機能不全や先天的な血管の異常により血中にアンモニアなどの有害成分が増え、その一部が脳に達してしまうことで引き起こされます。肝性脳症の猫では食欲不振、体重減少、嘔吐、腹水、多飲、ふらふら歩く、ケイレンといった症状が見られます。

まず、肝性脳症の原因となっている病気を特定し、肝機能を改善させるための治療を行います。もしも血管の異常がある場合には外科手術を行うこともあります。その後は、体内でアンモニアが増えないように低タンパク食による食事療法と投薬を続けます。

尿毒症

腎機能の低下や尿路閉塞などによる排尿異常により、本来なら尿として体外に排出されるはずの老廃物が血中に残り、その濃度が高くなった状態を尿毒症と言います。尿毒症は貧血を招き、ふらつきがみられることや歯茎の色が青白くなることも多くあります。放置すると毒素が血中に蓄積して、けいれんや昏睡状態を引き起こし、やがて死に至ります。

治療としては、血液中の老廃物の濃度を薄めるために輸液や輸血を行い、有害な老廃物をできるだけ体外に排出させます。また、根本的な原因となっている病気の治療も行います。その他、老廃物を腸内で吸着して排出させる薬物を用いて投薬治療を行うこともあります。

小脳障害

体のバランスを保ったり眼球運動を司ったりする小脳に異常が発生した状態。先天性と後天性の両方の原因があります。ふらふら歩く、すぐによろける、歩幅が一定でない、眼振、距離感が測れない、といった症状が見られたら、小脳障害の可能性が。

別の病気によって引き起こされている後天的な小脳障害の場合は、原因となっている病気の治療を行います。しかし、先天的な疾患の場合、今のところ有効な治療法はありません。

変形性関節症

太った猫に多く見られるのがこの病気。増えすぎた体重を支える前足に負担がかかり、関節に炎症を起こします。同じ部位に炎症が繰り返し起こることで骨が異常に増殖したり、関節の軟骨がすり減ったりします。

歩き方がおかしい、運動を嫌がる、触ると嫌がる、関節が腫れたり変形したりしている、といった症状が見られたらこの病気を疑ってください。治療は、鎮痛薬や抗炎症薬などを使った対症療法が中心。それ以上悪化させないために、体重を減らすことも大切です。

熱中症

猫 熱中症
これからの季節に気をつけたいのが熱中症。これは、体温が急激に上がって、猫自身の体温調節機能では熱を下げられない状態です。熱中症になると猫の呼吸は荒くなり、口を開けて呼吸するようになります。元気がなくなり、まっすぐに歩けなくなることもあります。

暑すぎる室内で猫に留守番させたり、キャリーケースに入れて炎天下を移動したりする時は細心の注意が必要です。梅雨の時期や夏場などは、飼い主さんが琉筋でもエアコンや除湿器を利用して、高温多湿にならないよう気を付けましょう。

万が一、猫に熱中症の症状が見られたら、応急処置としてまず涼しい場所に移動させ、体に水をかけて冷やします。その後、すみやかに動物病院へ連れて行きましょう。

まとめ

猫の歩き方に異常を感じた場合、足のケガ以外にもさまざまな原因が疑われることが分かりました。中には、腎臓や肝臓などの内臓に異常があり、気付かず悪化すると命に関わることもあります。愛猫の歩き方を普段からよく観察し、ふらつく、1本の足だけを上げている、体を傾けて歩いているなどの異常に気付いたら、すぐに獣医師の診察を受けてください。病院に行った方がいいかなと迷った場合は、webで獣医師さんに相談できるサービスもありますので、利用を検討してみてもいいでしょう。

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