猫 キャットフード
一般的に、犬と比べて食の好みがうるさいと言われる猫。おいしく食べてくれることも大切ですが、猫に必要な栄養がしっかり入った安全なフードを選ぶことが重要です。猫の健康を支えるフードの種類や選び方をお伝えします。

“ダラダラ食い”が一般的

キャットフード 選び方
成猫の場合、食事を与えるのは1日2回が基本。しかし、食事の時間がきちんと決まっているわけではなく、少し食べて気が向いたらまた食べるという、いわゆる“ダラダラ食い”の猫がほとんどです。

1日で摂取する栄養やカロリーさえ守られていれば、食べる時間や一度に食べる量は自由でOK。ただし、メインの食事はパッケージに「総合栄養食」と書いてあるものを選びましょう。総合栄養食については次の段落で詳しくご説明します。

猫に必要な栄養設計の「総合栄養食」

猫 必要な栄養
猫と私たち人間とでは、必要な栄養バランスが大きく異なります。肉食動物の猫は人間の約3〜4倍ものタンパク質を摂らなければなりませんが、逆に炭水化物や野菜はほぼいりません。また、健康な皮膚や被毛のためには必須脂肪酸も摂取する必要があります。

猫にとって最適な栄養バランスを考え、必要なカロリーも摂れるように設計されているのが、猫用の総合栄養食です。総合栄養食のフードはパッケージに必ず記載があるので、買う前に確認しましょう。

その上で、動物性タンパク質が原材料表記の最初に記載されていること、製造年月日の記載がきちんとされていることをチェックしましょう。パッケージに「一般食」と書いてあるフードはおやつやトッピング向きで、毎日の食事には適していません。

ドライフードの特徴

先ほど猫は“ダラダラ食い”だと述べましたが、フードを残して後から食べることが多いため、毎日与える食事はドライフードがおすすめです。ドライフードは保存性が良く、1日分をまとめて出しておいても問題ありません。災害用の備蓄にも向いています。

ただしドライフードは水分含有量が少ないので、与える時は必ず新鮮な水も飲めるように用意してください。また、いくら保存性が良いとは言え、あくまで食べ物です。

古くなって、必須脂肪酸を含む脂肪が酸化してしまうと良質なフードではなくなってしまうので、開封後は1か月程度で使い切りましょう。

ウエットフードの特徴

缶詰やパウチに入った水分含有量の多いフード。一般的に嗜好性が高いものが多いようですが、一度開封してしまうと保存ができないのがデメリットです。与える時は食べ切れる量だけにして、残したら処分してください。

ドライフードと比べると価格が高めで一般食のものが多いため、常食というよりはおやつやごほうび、ドライフードへのトッピングなどとして与えるのが良いでしょう。また、あまり水を飲まない猫には水分補給の目的で与えることもあります。

手作り食にチャレンジ

猫 ご飯 手作り
「愛猫に手料理を食べさせたい」、「愛猫と同じメニューを楽しみたい」。そんな飼い主さんにおすすめなのが手作り食です。とはいえ、毎食を手作り食にして猫に必要な栄養を摂ることはとても難しく、手間もかかります。

基本的にはキャットフードを毎日与え、手作り食は週に1回程度にするのがよいでしょう。火を通したささみ、魚、卵、海苔、イモや豆、ごはん、かつお節(味の付いていないもの)をほんの少量なら食べさせても大丈夫でしょう。

注意することは、猫用の食事を作る際は一切の味付けをしないこと。飼い主さんが同じものを食べる時は、必ず自分のお皿に盛り付けてから味付けをしてください。また、ネギ類や魚、鶏の骨など、猫にとって食べさせてはいけない危険な材料は使わないこと。作る前に必ず食材をチェックしましょう。

食べない時の“ちょい足し”ワザ

猫 キャットフード
その日の気分や体調によって、猫の食欲にムラが出ることがあります。1日程度であればそれほど心配はいりませんが、それでも飼い主さんとしては何とか食べてほしいと思うもの。

猫が食欲不振の時は、いつものフードを電子レンジで軽く温めたり、お湯でやわらかくしたりしてみましょう。温まって香りが強くなったものや口当たりが良くなったフードは、猫の食欲を刺激します。ドライフードにウエットフードをトッピングしてみるのも良いでしょう。

また、食事場所や食器が気に入らない場合も、食べたがらないことがあります。特に食事場所がトイレの近くだと猫は嫌がるので、落ち着く場所に変えて様子を見ましょう。食器も常に清潔さを保ってください。

まとめ

毎日の食事は総合栄養食のドライフード、食欲がない時や夏場などは補助的に一般食のウエットフードをプラスしてもOK。手作り食は味付けをせず、ごくたまに与えるにとどめる。これが猫の食事の基本です。かわいいからと言ってつい人間の食べ物を与えたり、フードの量を増やしたりすることは、猫の健康にとって良くありません。愛猫の体のためには飼い主さんが食をきちんと管理することが大切です。

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