「飼い主としての心構えはバッチリ!早くペットを迎えたい」と考えている方へ。一緒に暮らす家族の了解は得られていますか?今の住まいでは、本当にペットが飼えますか?自分が病気やケガをした時などにペットを託せる相手はいるでしょうか。ペットと末永く楽しく暮らすためにも、家族の意思や居住環境をきちんと確認し、ライフプランを見つめ直しておきましょう。
家族みんなで喜んで迎えられますか?
家族全員が賛成していることが基本
家族の中に一人でもペット飼育に反対する人がいたら、まだ飼うタイミングではないのかもしれません。極端な話として、「飼いたくなかったのに、家族が勝手に犬を飼った」と言ってペットを手放すという選択をした人もいるそうです(家族が追いかけて犬は無事だったそうですが)。
これでは動物も人も不幸になってしまいます。反対する家族がいるならしっかりと話し合い、ペットを迎えるのはみんなの気持ちが一つになってからにしましょう。
育児や介護との両立は予想以上に大変
生まれて間もない赤ちゃんや体の不自由なお年寄りがいる場合も、ペットを飼い始めることはおすすめできません。赤ちゃんとペットの世話を両立するのは、思っている以上に難しいでことです。
赤ちゃんにかかりきりになってペットのしつけや世話がおろそかになると、問題行動につながりかねません。介護が必要なお年寄りがいる場合も同様です。初めてペットを迎えるのであれば、子供が5歳くらいになってから、または介護が一段落してからの方が良さそうです。
賃貸でも持ち家でも周囲への配慮は不可欠
ペットを飼う時は周囲への配慮が必要です。今の住まいがマンションなどの集合住宅の場合は、ペットの飼育に関する規約をきちんと確認しましょう。ペット不可のマンションでこっそり飼っていることがばれたら、強制的に退去させられる可能性も十分にあります。
愛するペットと路頭に迷うことがないように、賃貸物件は必ずペット飼育可のところを選びましょう。たとえ持ち家でも、集合住宅は管理組合の規約によってペット飼育不可のケースがよくあります。住んでいるマンションの規約をもう一度確認してください。
購入した一軒家でも周囲への気遣いは必要です。近所には動物の苦手な住人もいるかもしれません。庭やベランダで抜け毛を払う時は周辺に撒き散らさないように注意し、鳴き声やニオイ、脱走などにも気をつけましょう。
生活に変化があっても飼い続ける覚悟を!
ペットの平均寿命は大型犬で約10年、小型犬や猫なら約15年。子犬や子猫のうちから飼い始めた場合、10年以上も共に過ごすことになります。その間、結婚や出産、就職、介護など、あなたやあなたの家族にはさまざまな変化があるかもしれません。生活がどんなに変わっても、ペットにとって頼れる存在はあなただけ。何があっても最後まで面倒を見るという覚悟と責任をしっかり持ってください。
一人暮らしの人やお年寄りは、自分に万が一のことがあった時にペットの世話を頼める人を身近に作っておきましょう。一人暮らしの飼い主が事故や入院といった突発的な事態に見舞われた際にペットを一時的に預かる団体や、ペットと暮らせる老人ホームもあります。命に対する責任を持つ覚悟がある場合のみ、ペットを迎えるようにしましょう。
まとめ
ペットをめぐり、家族や近所との間でトラブルが起きると、罪のないペットが悪者にされてしまうことも。家族間の意思統一や周囲への配慮はきちんと行いましょう。また、自分の身に何かあった時にペットを不幸にしないための準備は、普段からしておくと安心です。
獣医師からのアドバイス
ペットを飼育するということは、家族に楽しい思い出が増え、ペットと家族の絆が生まれます。それだけに、お家に迎え入れるということに対して責任を伴うのも当然です。新しい家族を迎え入れることは楽しいことだけではありません。病気や怪我が起こる可能性もあり、そうなればお世話はとても大変です。
しかし、家族皆が賛成し、協力しあえれば、乗り越えられるはずです。ペットが辛い時でも、治療をし続けられるのは、飼い主や家族の支えがあるからです。新しいペットを飼う際は、何があっても生涯いつでも帰れる居心地のよい家庭で迎えてあげて下さい。