young scary kitten
掃除機に対する反応は、猫によってさまざま。初めて掃除機の音を聞いたときからまったく怖がらない猫もいれば、飼い主さんが掃除機を出しただけで逃げてしまう猫もいます。愛猫が掃除機を怖がる場合、どんな対策ができるのでしょうか?

猫から離れたところで掃除機を使う

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猫が掃除機を嫌う大きな理由は、音の大きさにあります。猫は、人よりはるかに優れた聴力を持っています。人が聞き取れる音の高さは、20キロヘルツが限界とされていますが、猫はその3倍の高音まで聞こえるといわれています。

猫の聴力が発達した理由は、獲物である小動物の高い鳴き声を聞き取るためという説が有力です。優れた聴力があるからこそ、飼い主さんが遠くから帰宅する足音を聞き分けることができ、ドアを開けるより前に玄関で待っている、なんてこともできるのです。

それだけ耳が良い猫にとって、掃除機のあの「キュイーン」という高音は人が思う以上にうるさく感じるもの。掃除機をかけるときには、できるだけ猫との距離をとるようにしましょう。いたずらのつもりで、むやみに掃除機を近づけて怖がらせることは、猫にとって大きなストレスになるので、厳禁です。

逃げ道を確保しておく

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掃除機をかけるときは、部屋のドアを開け放し、猫の逃げ道を確保しておくことも重要です。ドアが閉じていて逃げ場がないと、怖がっている猫はパニックを起こしかねません。「もうこれ以上、我慢できない」と猫が感じたときに、安心できる場所へ逃げていけるよう、ドアは開け放しておきましょう。

逃げ道を作って掃除機を使い続けるうちに、猫が音に慣れることも考えられます。最初は、怯えて逃げ去っていた猫も、日がたつにつれて「大きな音はするけど、自分に危害は加えない存在だ」という目で掃除機を見るようになり、掃除機が近づいてきても、逃げなくなります。

とはいえ、耳の良い猫にとって掃除機がうるさい存在であることに、変わりはありません。猫が、がまんして音を聞かなくてもいいように、掃除機がけをするときは必ず逃げ道を作っておいてください。

音の小さな機種に買い換える

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掃除機の音自体を小さくおさえるのも一つの手です。今使っている掃除機に怯える猫は、最初に掃除機の音を聞いたときの恐怖があまりにも大きく、トラウマになってしまっているのかもしれません。その場合、今の掃除機に慣れることは難しいので、買い替えも視野に入れたほうが良さそうです。新しい掃除機はなるべく音の静かなものにするか、今までとは違う形状のものにして、猫の掃除機に対する印象を変えられるものにしましょう。

部屋中をくるくると回るロボット掃除機は一部の猫に人気です。体がしなやかで平衡感覚に優れた猫は、小さなロボット掃除機の上に乗って回り続けることが苦にならず、ひとりでに変わる景色を楽しんでいるようです。

とはいえ、猫が新しい掃除機を受け入れるかは未知数。買い替えた掃除機にもおびえるようなら、なるべく猫から離れたところで使うようにして、猫のストレスを減らすことを考えてください。

まとめ

掃除機がけが始まると、愛猫がいつの間にか姿を消す…なんて話もよく耳にします。怖がるほどではなくとも、やはり多くの猫にとって掃除機は「好きになれない家電」のようです。でも、猫がいる家庭では抜け毛の量も多いので、掃除機は使わないわけにはいかないですし、猫のためにも、衛生環境を整えることは重要です。愛猫との折り合いをうまくつけて、清潔な部屋を保ってください!