主な症状

レプトスピラ症の症状は「不顕性型」「出血型」「黄疸型」に分けられます。不顕性型はレプトスピラに感染しても、特に症状の現れないまま経過し、自然治癒する場合が多いです。この場合は回復後、長期間、尿とともに菌を排泄して、ほかの動物への感染源となります。一方で症状が現れるものには、出血型と黄疸型があります。出血型は、レプトスピラ・カニコーラ(イヌ型レプトスピラ)という種類の菌に感染した場合に起こります。主に40℃前後の高熱、食欲不振、結膜の充血、嘔吐や血便などをもたらし、末期には脱水や尿毒症を起こして、高い確率で死に至ります。もう1つの黄疸型は、レプトスピラ・へクテロヘモラジー(黄疸出血性レプトスピラ)という種類の菌に感染した場合に起こります。こちらは主に黄疸、嘔吐、下痢、口の粘膜の出血症状などをもたらします。出血型よりも症状の重いことが多く、ひどい場合は発病後わずか数時間から数日で亡くなるケースも見られます。

予防方法

レプトスピラ症の予防にはワクチン接種が有効です。定期的に接種を行うようにしましょう。また、ネズミを駆除し、レプトスピラに汚染されているような場所(ドブなどの不衛生な場所)には近づかないようにしましょう。

原因

レプトスピラ症は、レプトスピラ・カニコーラやレプトスピラ・へクテロヘモラジーといった病原性レプトスピラ菌に感染することで発症します。感染した犬やネズミなどの尿や、その尿に汚染された土や水たまりに接触したり、汚染された食べ物を食べたりすることで感染します。特にネズミには注意が必要です。ネズミはいずれのレプトスピラ菌に感染していてもレプトスピラ症を発症することはありません。そして生きている間ずっと菌を排泄し続け、他の動物への感染源となるのです。

治療方法

レプトスピラ症の治療には、抗菌薬の投与が有効です。急性腎不全や肝障害が見られる場合はそれに対しての対症療法も平行して行います。

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