主な症状

急性膵炎、慢性膵炎ともに様々な症状が現れますが、特異的な症状は乏しい傾向にあります。急性膵炎では、元気の低下、沈うつ状態、食欲低下や頻回の嘔吐、下痢、脱水など、色々な病気で見られる症状が認められます。炎症が重い場合は、ショック症状に陥り、昏睡状態になることもあります。慢性膵炎では、食欲低下、抑うつ、嘔吐、下痢などの症状が繰り返し見られます。

予防方法

なるべく室内飼いを徹底し、交通事故の危険性や感染症に感染するリスクを減らすようにしましょう。また、マンションで飼育する場合には転落する恐れのあるような場所に立ち入らせないなど、飼育環境の整備を行うことも推奨されます。また、中毒を起こすような物質を猫の届く範囲に置かないようにしましょう。

原因

外傷によって膵臓がダメージを受けることや、化学薬品による中毒、猫伝染性腹膜炎(FIP)、猫ウイルス性鼻気管炎などのウイルス感染症やトキソプラズマ症などの様々な感染症、胆管肝炎、慢性的な胃腸炎による炎症が膵臓に波及することなどが原因で起こります。

治療方法

まず膵臓から分泌される消化酵素の働きを抑えるために短期間絶食させます。絶食期間中は、輸液などを行って水分や必要な栄養素を補います。また、タンパク分解酵素阻害薬で膵臓の酵素の働きを抑制したり、抗炎症剤や鎮痛剤の投与などを行います。

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