主な症状
中耳炎から、中耳の奥にある内耳やその周辺組織にまで炎症が広がると、平衡感覚が失われ、歩き方が不自然になり、よろけるようになります。また患部に疼痛を生じるので触れれるのを嫌がったり頭部を振ったりする行動が見られることがあります。ときには、顔面の神経麻痺や目の揺れ(眼振)、ホルネル症候群(眼球が陥凹して瞬膜が飛び出して見えたり、まぶたが垂れ下がったりする症状が見られる病気)を併発することもあります。
予防方法
中耳炎を予防するには、まずは外耳炎にならないように注意することが大切です。普段から外耳炎の兆候がないか注意し、もし外耳炎になってしまっていたら、中耳炎になる前に早期の段階で治療を受けるように心がけましょう。
原因
中耳炎は、おもに外耳炎の悪化や慢性化により、鼓膜の奥にある中耳にまで炎症や感染が広がることが原因で起こります。また、中耳は耳管を通して咽頭の奥につながっているため、咽頭炎から中耳炎が起こることもあります。そのほか、腫瘍が原因で起こることもあります。
治療方法
中耳炎の治療は、炎症の原因となっているのが細菌や真菌の場合には、抗生物質や抗真菌薬を投与し、かつ炎症を抑えるために抗炎症薬を投与します。しかし、中耳炎は抗生物質などによる内科的治療だけでは症状がなかなか改善しないことがあり、その場合は手術を行うこともあります。