主な症状

巨大結腸症になると、何度も排便の姿勢をとるけれど便が出なかったり、粘液水様性の下痢状の便や硬い便が少し出てくるといった重い便秘の症状が見られます。なので、下痢と勘違いされることもありますが、便秘が長期に及ぶと、食欲や元気消失、脱水症状、体重の低下を引き起こすこともあります。先天的にこの病気を持つと、子猫のときからこのような症状が現れます。

予防方法

室内飼いを徹底することよって、日頃から排便の様子や便をチェックすることが重要になります。普段から猫の排便の様子や便の状態を観察し、定期的にきちんとした便を排泄しているか確認してあげましょう。先天的な原因や不慮の事故などによる骨盤骨折などで発症することがあります。そのため、なるべく室内飼いに徹して猫を外出させないことも予防の一つです。

原因

停滞した便が結腸にたまることで発症します。腹筋力や腸の蠕動運動の低下、脱水、神経損傷や、骨盤骨折による骨盤狭窄など様々な要因から長期にわたって便秘となります。他には、先天的な骨格異常や神経学的異常から発症することもあります。結腸が肥大化すると、結腸の蠕動運動が低下し、排便しにくくなるという悪循環が生じます。

治療方法

結腸にたまった便を減らし、輸液など必要な処置を行うことが一般的です。定期的な緩下剤の投与や浣腸を行ったり、結腸にたまった便を少なくするため、摘便(便を摘出すること)を行ったりします。脱水症状などがある場合は輸液を行い、電解質のバランスを整えたり、食事内容を見直し、便秘になりにくい処方食を摂取させる場合もあります。重い骨盤狭窄であったり、内科療法では対応しきれない症例では、外科手術を行うこともあります。

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