主な症状
尿が出ない
下部尿路症候群を発症すると、何度もトイレに行くのに尿が出ない、排尿時の痛みで鳴き声を出す、決められた場所以外で尿する、血尿など、膀胱炎の症状が見られます。また、結石や尿道栓子などにより尿道が塞がり排尿ができなくなってしまうと、急性腎不全を患い、尿毒症を発症する場合があります。
予防方法
下部尿路症候群は特に冬場での発生が多く、寒さからトイレを我慢したり水を飲む量が減ったりすることが原因の一つとなります。このため、下部尿路症候群を防ぐためには尿道や膀胱の病気を予防するために水分を摂取する場所を多く設けて水を飲む機会を増やす、トイレを掃除して清潔に保ち、また寒くなりすぎないようにする、猫が運動する環境を整えることなどが重要です。また、尿結石症の既往がある猫では特に、結石管理に特化した食餌にすることも大切です。
原因
猫は吸収した水分を改めて使用するので、他の動物に比べ尿を濃くするので、結石が形成されてしまう可能性が高くなります。また食餌により尿のpHバランスが崩れると結石ができやすくなります。
治療方法
下部尿路症候群の進行具合により異なりますが、尿道が閉塞している場合は、結石を除去します。急性腎不全を起こしている場合は、同時にその治療も行います。頻繁に尿道がふさがってしまう場合は、尿道を拡張する手術を行うことがあります。膀胱内に結石がある場合は、結石を取り出す手術を行ったり、内科的療法で結石を溶かしたりします。細菌感染の場合は、抗生剤を投与します。