主な症状
多くは腸管が肛門側に向かってはまり込みますが、中には逆のことも起こります。この腸重積はどこの部位の腸でも起こり得ますが、回腸・結腸の辺りに起きることが多いです。腸重積によって腸管内の内容物がその部位を通過できなくなった状態や他の何らかの原因で腸の通過障害が起きてしまいます。激しい腹痛にみまわれ、ネコはお腹をかばうような格好をします。その後は水分補給をしなくなり脱水症状に陥ります。嘔吐がみられたり、何度も排便の仕草を見せますがほとんど便は出ないか、水様性の便しか出てきません。
予防方法
寄生虫感染があればしっかり駆虫する、腸炎がある場合は治療を行うことで、重積の予防になります。
原因
腸炎などにより重い下痢が続いた場合、腸が寄生虫に感染した時、腸に腫瘤ができた場合などが発症の原因として考えられます。
治療方法
まず、ネコの脱水状態を軽くするための輸液を行います。その後に腸の外科的整復手術を行います。腸の状態に異常が無ければ腸管を元に戻しただけで終わることもあります。症状が重く、血行障害で重積部分が壊死(えし)を起こしている場合は、患部の切除が行われます。