主な症状
緑内障は、その経過から「急性緑内障」と「慢性緑内障」に分類されます。急性緑内障は、急激に眼圧が上昇する結果、目に強い充血が起こり、光をまぶしがるようになる、頭を触られることを嫌がる、元気や食欲が低下する、嘔吐したりするといった症状が見られます。慢性緑内障は、急性緑内障が慢性化した場合と、徐々に眼圧が高くなって引き起こされる場合があります。どちらの場合も眼球サイズが大きくなり、目の奥が光って見えたり、角膜に内側からひびが入ったような模様が見えるといった症状が現れます。
予防方法
緑内障を完全に予防することは難しいです。できるだけ初期に治療を行うことで、眼圧が下がる可能性が高まります。普段から猫の目をよく見てあげ、早期発見・早期治療に気を配りましょう。
原因
緑内障は、眼圧が上昇することが原因で発症します。眼圧は毛様体で生成され、目の中の前房と後房を満たす「眼房水」によって一定の眼圧に保たれています。しかし、何らかの原因により眼房水がうまく排出されなくなってしまうと、眼球内部に眼房水が溜まり、眼圧が上昇します。その結果、視神経や網膜が障害されて視力障害を発症します。
治療方法
治療方法は二つあります。眼圧を下げ、視力障害の進行を抑えることを目的に行う治療と、失明しているが、眼圧上昇による痛みを抑えることを目的に行う治療の二つが挙げられます。眼圧を下げる治療は、点眼薬や内服薬などによる内科的治療と、眼房水を眼球内の別の部位に排出させたり、眼房水の生産量を減少するような手術を行ったりする外科的治療があります。すでに失明している場合で、上記の治療法で痛みを取り除けない場合には、眼球摘出手術を検討する場合があります。