主な症状

食道炎になると、食道に痛みが生じるため、食べ物を飲み込んでもすぐに吐き出すようになります。痛みがひどくなると、唾を飲み込むのもつらく、何度も唾を飲み込もうとするしぐさが見られたり、逆に唾を飲み込めずによだれを垂らすようになったりします。また、痛みのため、食べ物を飲み込みづらくなり、飲み込むときに泣き叫ぶといった症状が見られます。

予防方法

食道炎を予防するには、刺激物である薬品や熱いもの、魚の骨などの異物を猫が口に入れないように注意することが大切です。また、嘔吐を繰り返すような場合は早期に動物病院で治療を受けさせるようにしましょう。

原因

食道を傷つけるような薬品や尖った異物(鳥や魚の骨など)、熱いものなどを飲み込み、食道粘膜がただれてしまって起こることもあれば、胃炎や膵炎などで何度も嘔吐を繰り返し、逆流した胃液で食道粘膜がただれて起こることもあります。このほか、巨大食道症や食道狭窄といった食道自体の病気から起こることがあります。

治療方法

食道炎の治療は、胃炎や膵炎など原因となっている病気があれば、その治療を行いつつ、食道の炎症を緩和するため、粘膜保護剤や胃酸分泌抑制剤、抗炎症剤などの投与を行います。症状が軽ければ、食道への刺激が少ない流動食をこまめに食べさせますが、食道炎が重度で食道狭窄が起こっている場合は内視鏡的に狭窄した食道を拡張させるなどの手技が必要になることもあります。その場合、食道を休ませるため、胃にチューブを通して、そこから栄養や水分の補給を行ったり点滴したりします。誤嚥性肺炎などがあれば、抗生剤の全身投与を行うこともあります。

で相談する