主な症状
食欲が増え、たくさん食べるにもかかわらず体重が増えない、水をたくさん飲み、おしっこの量がかなり増える、といった症状が初期に見られます。進行すると、神経系に異常が生じ、かかとを地面につけて歩くようになったり、歩様がおかしくなったりしてきます。また、様々な感染症にかかりやすくなり、細菌性の膀胱炎や皮膚炎を生じることがあります。治療に十分反応しない場合などでは、最終的に昏睡状態に陥り、死に至ることになります。
予防方法
日頃からストレスや肥満を防ぐことが一番の予防になります。猫にとってストレスにならないような環境を整え、適度な運動ができるような、適切な飼育・管理を行います。
原因
食べ過ぎや糖分の高いものを持続的に摂取することで、大量のインスリンが放出されるようになり、細胞ひとつひとつのインスリンに対する反応が鈍くなり、血糖を取り込む作用が徐々に鈍ります。結果として血中の糖濃度が高いまま保持されるようになり、最終的には糖尿病に発展します。また、高齢化による基礎代謝の減少も考えられます。
治療方法
人工的に生成したインスリンを皮下注射します。インスリンの注射量は、多すぎても少なすぎてもいけません。多すぎると低血糖発作を起こし、意識を失ったりけいれんを起こしたりすることがあり、逆に少なすぎると、血糖値が十分に下がらない状態になって注射した意味が薄れてしまいます。インスリンの適正量は、その日の運動量や摂取カロリーによって左右されますので、獣医師とよく相談の上、決める必要があります。