主な症状
ツメダニ症になると、ツメダニの寄生部位に大量のフケが出る、湿疹やかさぶたができる、脱毛するといった症状が見られます。症状はおもに背中に現れますが、尾の付け根やお腹、耳の後ろなどにもみられます。成猫ではほとんど症状が現れないこともあります。ツメダニが移動するときに、フケが動いているように見えることが特徴的です。人に感染した場合、非常に強い痒みをもたらしますが、人の皮膚上では繁殖することはできないため、一過性の症状で治まります。
予防方法
ツメダニは動物に寄生していなくても、環境中で10日間ほど生存することができるため、部屋の中をこまめに掃除したり殺虫剤を噴霧するなどして、ダニが繁殖しにくい住空間を作ることも重要です。また、日頃から猫の状態を観察し、皮膚の異常を感じたら、早めに受診することが大切です。
原因
ツメダニに感染した他の猫との接触によって感染します。特に1歳に満たない子猫は感染しやすいとされています。また、ノミやシラミ、ハエなど大型の外部寄生虫の体や、靴、シーツなどを介しての間接的な接触によっても感染します。
治療方法
ダニの駆除を行うため、スポット薬(フィプロニルのスポットオンやスプレー、セラメクチンを含んだスポットオン)や内服薬の殺ダニ剤(イベルメクチン)を投与します。また、殺ダニ効果のある硫黄・サリチル酸配合の薬用シャンプーを使って駆除します。多頭飼育の場合は、症状の有無にかかわらず同居するすべての動物(犬、ウサギも含む)にもダニ駆除剤を投与する必要があります。