主な症状
尿の量の減少、尿が出ない、嘔吐する、食欲低下、元気がなくなるなどといった症状が現れます。症状の悪化により治療が遅れると脱水症状を引き起こし、嘔吐がさらに悪化したりするほか、口臭(アンモニア臭)がきつくなったり、体温の低下、痙攣、昏睡といった重度の尿毒症の症状が見られます。
予防方法
急性腎不全の予防には、食事を含めた健康管理(人間用に味付けされた食品を与えない、清潔なトイレを用意する、など)を行いましょう。腎不全につながる尿路閉塞などを起こさないようにするためです。ワクチンで予防できる感染症は定期的にワクチン接種し、また、ワクチンで予防できない感染症にはかからないよう、室内飼いにすることが重要です。
原因
急性腎不全の原因は、そのメカニズムによって、「腎性腎不全」「腎前性腎不全」「腎後性腎不全」の3つに分けられます。「腎性腎不全」は、腎臓を構成する糸球体や尿細管そのものの機能が低下して引き起こされます。「腎前性腎不全」は、心筋症による心不全、重い貧血や脱水で腎臓に血液がうまく流れずに引き起こされます。「腎後性腎不全」は、何らかの要因で尿路が傷ついたり、尿路閉塞(排尿困難)が原因で排尿がほとんど出なくなり引き起こされます。
治療方法
この病気は、発症後直ちに集中治療を行うことで、回復する可能性が高くなる病気です。原因によって変わりますが、一般的な治療方法は、投薬により腎臓機能を回復させることや、輸液によって脱水と電解質などのバランスの改善を行うとともに、利尿剤で尿毒症物質の排泄を促します。腎後性腎不全の場合には、手術によって尿路の閉塞解除や損傷の修復をする必要があります。