主な症状
肺が正常な働きを行えないため、咳や呼吸困難で呼吸が荒くなったりなどの症状が見られます。他には、元気がなくなったり、食欲の低下、皮膚や粘膜が青白く変化することや、胸部に痛みがあるため胸に触れられるのを嫌がったり、発熱、貧血、脱水症状を引き起こす恐れがあります。
予防方法
予防策には、事故や感染予防として室内飼育を徹底して、交通事故や他の猫と喧嘩をしたりしないように接触を避けたり、ワクチン接種などがあります。猫の様子をよく見て、上記の症状がみられる場合は速やかに医師の診断を受けることをお勧めします。
原因
原因は外傷性のもの、体質によるもの、様々な病気の発症によるものなど数多く存在するので、胸腔内に貯留される液体には様々なパターンがあります。溜まっている液体や液体を滲出している細胞を検査して、何が原因か調べます。主な原因となる液体は膿、乳糜、血液が挙げられ、それぞれ、膿胸、乳糜胸、血胸と呼ばれます。
治療方法
何が原因であっても基本的には、酸素吸入などで状態を落ち着かせ、溜まっている液体の除去を行い、安静にした状態で食事療法、処方薬による内科療法を行っていきます。それと同時に各原因の処置も行います。 膿胸の場合は、まず針を胸腔に刺し、膿を取り除きます。次にチューブを胸腔内に通して洗浄します。その際に、菌に対する抗生物質も同時に与えて、原因となっている菌がいなくなるまで続けます。乳糜胸も同様に、まず乳糜を取り除きます。軽い症状であれば食事療法や内科療法を行います。血胸は、まず血管拡張剤や利尿薬で体の水分を減らして行きます。薬の効果が薄い場合は他の症状と同様に針で溜まっている血液を取り除きます。その後、止血剤や輸血の処置を施します。